文化財

町の歴史と文化、風土を語る文化財

大江町内には、歴史や文化、風土に根ざした文化財があります。
中世、動乱期に機能した左沢楯山城跡、江戸初期の左沢藩主・酒井直次の墓などは、町の歴史を語りかけ、雷神社の御戸帳からは、山あいで営まれた生活がしのばれます。伏熊の阿弥陀如来坐像を拝すれば、古代の文化に思いをはせることができます。神代カヤや松保の大スギは、自然の大きさを見せてくれます。
これらの文化財は、過去を語るだけでなく、未来にわたり町の文化を支える大切なものです。

重要文化的景観の町

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文化財ギャラリー

清野家(重要文化的景観の「重要な構成要素」)

清野家(重要文化的景観の「重要な構成要素」)

史跡左沢楯山城跡と旧最上橋史跡左沢楯山城跡と旧最上橋

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◆文化財だより

町内の文化財や保護の取り組みを紹介しております。

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大江町と最上川の流通・往来の景観 保存調査報告書(PDF)

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大江町の文化財一覧

  名称 種別区分 所在地 指定年月日
国指定文化財 詳細 左沢楯山城跡 史跡 左沢字楯山地内ほか 平成21年2月12日
平成22年2月22日(追加指定)
国選定文化財 詳細 最上川の流通・往来 及び左沢町場の景観 大字左沢、本郷の一部、最上川ほか 平成25年3月27日
県指定文化財 神代カヤ 天然記念物 小釿22 昭和27年4月1日
松保の大スギ 天然記念物 小清547乙 昭和28年8月31日
阿弥陀如来坐像 彫刻 三郷丙387 平成22年4月30日
町指定文化財 板碑 史跡 貫見661-1 昭和53年1月17日
大江町立歴史民俗資料館 建造物 本郷丁373-1 昭和54年8月30日
御戸帳 工芸品 本郷丁373-1 昭和60年3月23日
左沢城主酒井直次の墓 史跡 本郷己525 平成元年3月8日
左沢城主酒井直次夫人の墓 史跡 本郷己525 平成元年3月8日
巨海院山門 建造物 本郷己7 平成元年3月8日
矢引沢の大スギ 天然記念物 柳沢1063 平成3年9月20日


大江町の文化財一覧

左沢楯山跡(国指定)左沢楯山跡(国指定)

大江氏の一族左沢元時により、南北朝期の正平年間(1346~1368)に築城されたと伝えられています。最上川を直下に見下ろし、水陸交通の要衝を押さえる立地と考えられます。発掘調査では、建物の跡と15~17世紀の中国や朝鮮産陶磁器などが見つかりました。現在も、掘切など城の地形が残っています。「最上川ビューポイント」も史跡内にあります。

pdfファイル「国指定史跡左沢楯山城跡 紹介(PDF)」をダウンロードする(PDF:3.8MB)

阿弥陀如来坐像(県指定)阿弥陀如来坐像(県指定)

平安後期(12世紀)の作で、平安時代の坐像では県内最大のものです。頭や体の前面は作られた当初の形状をとどめています。顔立ちは、京都平等院鳳凰堂の阿弥陀如来像(定朝作)を思いおこさせます。また、一木造りで、地方仏師が貞朝様式を模したと考えられています。西村山の宗教史・文化史を考える上で貴重な資料として指定されました。

 

神代カヤ(県指定)神代カヤ(県指定)

根回り9m、株立5本で9本の大幹を数えます。大幹は最大のもので幹回り3.5m。盃状に枝を張り、樹齢約1500年といわれます。高さは19mに及びます。

 

松保の大スギ(県指定)松保の大スギ(県指定)

根回り15m。3mほど上部で多くの枝に分かれます。枝は四方に張り出し、垂れ下っています。高さは26mに及びます。

 

板碑(町指定) 2基板碑(町指定) 2基

板碑とは梵字、年号、銘文を刻み、供養のために建てたものです。町指定の2基は凝灰岩で、鎌倉時代と室町時代に建立されました。当時の宗教文化を語る本庁唯一の貴重なものです。

 

矢引沢の大スギ(町指定)文化財

矢引沢の大スギ(町指定)
矢引沢の山神神社境内にあります。根回り11m、幹周り6.5m。主幹の各部からタコ足状に太枝が分かれ、高さは28mに及びます。樹齢約1000年といわれます。

 

大江町立歴史民俗資料館(町指定)大江町立歴史民俗資料館(町指定)

旧斎藤半助家住宅です。斎藤家は、周辺村落の地主として寛文年間(1600年代)から知られる旧家です。江戸時代、小清村の名主であり、青荢・漆ロウ・養蚕などで栄えた商家でもありました。

 

御戸帳(町指定) 59点御戸帳(町指定) 59点

宝暦5年(1755)から明治期に、中の畑雷神社に奉納されたものです。青荢製で、地元の女性が織って奉納したものが多いと考えられます。

 

巨海院山門(町指定)巨海院山門(町指定)

左沢藩主の酒井直次により、小漆川に築かれた城の門と伝われています。建築年代は元和8年(1622)から寛永の初め、巨海院への移転は慶安元年(1648)頃と推定されています。

 

左沢城主酒井直次の墓・左沢城主酒井直次夫人の墓左沢城主酒井直次の墓・左沢城主酒井直次夫人の墓

酒井直次は小漆川城の築城や、城下町左沢の造成など重要な役割を果たしました。直次の墓は「寛永拾癸酉年」の銘がある五輪塔です。

 

文化財マップ

文化財マップ

保存木一覧

保存木一覧大江町内にある樹木のうち、後世に残していきたい樹木を保護するため「大江町保存木」を指定しております。

  • トチ(1本)左沢八幡神社
  • スギ(2本)イチョウ(2本)橋上赤祇春日神社境内
  • スギ(5本)沢口御嶽神社境内
  • ケヤキ(1本)柳川青柳橋たもと
  • サクラ(シダレザクラ1本)葛沢個人宅敷地内
  • サクラ(エドヒガン1本)堂屋敷白山神社境内

町内の民俗芸能

本町には、古くから様々な民俗芸能が受け継がれており、人々の生活に深く関わっています。その芸能を後世に伝えるため、次のような団体が、保存・普及に努めています。

町内の民俗芸能の写真

左沢地区

  • 三区獅子舞会
  • 七区囃子屋台
  • 八区女相撲甚句保存会
  • 御免町囃子座保存会
  • 十三区奴保存会
  • 小見田植踊保存会
  • 深沢獅子踊保存会

本郷・七軒地区

  • 楢山田植踊保存会
  • 道海田植踊保存会
  • 柳川大黒舞保存会

関連年表

約800万年前頃 山形ダイカイギュウが生息する。  
約4000年前頃 【縄文時代】橋上に集落が存在する。 橋上遺跡
約1500~650年前頃 小釿の神代カヤが誕生する。 神代カヤ【県指定】
矢引沢の大スギが誕生する。 矢引沢の大スギ【町指定】
松保の大スギが誕生する。 松保の大スギ【県指定】
9世紀頃 【平安時代】藤田で須恵器が焼かれる。 藤田の窯跡
12世紀頃 伏熊護真寺の阿弥陀如来坐像が造られる。 阿弥陀如来坐像【県指定】
1189年 【文治5年】大江町を含む寒河江荘を大江氏が治める(大江広元が地頭となる)。  
鎌倉~室町時代頃 貫見の板碑が建てられたと考えられる。 板碑2基【町指定】
1346~1368年頃 【正平年間】左沢楯山城が左沢(大江)元時によって築かれたといわれる。 左沢楯山城跡【国指定】
1368年 【正平23年】漆川の戦い、斯波軍が左沢に攻め入る。  
1584年 【天正12年】最上義光が大江氏を滅ぼす。左沢楯山城は最上氏の支配下に入る。  
1622年 【元和8年】最上氏が改易。左沢楯山城は廃される。左沢藩(藩主酒井直次)が成立し小漆川に城が築かれる。  
1631年 【寛永8年】酒井直次没、巨海院が菩薩寺となる。 左沢城主酒井直次の墓【町指定】
1648年 【慶安元年】小漆川城の大手門を巨海院山門として移築したとされる。 巨海院山門【町指定】
1716~1736年 【享保年間】旧斎藤半助土蔵が造られたとされる。 大江町立歴史民俗資料館(土蔵)【町指定】
1755年 【宝暦5年】このころに中の畑雷神社に奉納された御戸帳が残る。  御戸帳47点【町指定】宝暦~明治
1823年 【文政6年】旧斎藤半助家住宅が造られる。 大江町立歴史民俗資料館(母屋)【町指定】
1959年 【昭和34年】漆川村(旧七軒村と旧本郷村)と左沢町が合併して大江町が誕生する。