文化財
町の歴史と文化、風土を語る文化財
大江町内には、歴史や文化、風土に根ざした文化財があります。
中世、動乱期に機能した左沢楯山城跡、江戸初期の左沢藩主・酒井直次の墓などは、町の歴史を語りかけ、雷神社の御戸帳からは、山あいで営まれた生活がしのばれます。伏熊の阿弥陀如来坐像を拝すれば、古代の文化に思いをはせることができます。神代カヤや松保の大スギは、自然の大きさを見せてくれます。
これらの文化財は、過去を語るだけでなく、未来にわたり町の文化を支える大切なものです。
重要文化的景観の町
文化財ギャラリー
清野家(重要文化的景観の「重要な構成要素」)
史跡左沢楯山城跡と旧最上橋
◆文化財だより
町内の文化財や保護の取り組みを紹介しております。
「平成23年度(第1号) (PDF)」をダウンロードする(PDF:6.4MB)
「平成24年度(第2号) (PDF)」をダウンロードする(PDF:3.1MB)
大江町と最上川の流通・往来の景観 保存調査報告書(PDF)
「表紙(0.38MB)」をダウンロードする(PDF:388kB)
「序・例言(0.26MB)」をダウンロードする(PDF:262kB)
「目次(0.24MB)」をダウンロードする(PDF:245kB)
「はじめに(0.20MB)」をダウンロードする(PDF:199kB)
「第1章(2.66MB)」をダウンロードする(PDF:2.8MB)
「第2章(0.20MB)」をダウンロードする(PDF:198kB)
「第3章(7.76MB)」をダウンロードする(PDF:8.1MB)
「第4章(13.7MB)」をダウンロードする(PDF:14.4MB)
「第5章(22.8MB)」をダウンロードする(PDF:23.9MB)
「第6章 第1節(3.08MB)」をダウンロードする(PDF:3.2MB)
「第6章 第2節(2.73MB)」をダウンロードする(PDF:2.9MB)
「第6章 第3節(3.33MB)」をダウンロードする(PDF:3.5MB)
「第7章(1.04MB)」をダウンロードする(PDF:1.1MB)
「第8章(0.70MB)」をダウンロードする(PDF:714kB)
「特論(4.42MB)」をダウンロードする(PDF:4.6MB)
「文献(0.62MB)」をダウンロードする(PDF:628kB)
大江町の文化財一覧
名称 | 種別区分 | 所在地 | 指定年月日 | |
---|---|---|---|---|
国指定文化財 詳細 | 左沢楯山城跡 | 史跡 | 左沢字楯山地内ほか | 平成21年2月12日 平成22年2月22日(追加指定) |
国選定文化財 詳細 | 最上川の流通・往来 | 及び左沢町場の景観 | 大字左沢、本郷の一部、最上川ほか | 平成25年3月27日 |
県指定文化財 | 神代カヤ | 天然記念物 | 小釿22 | 昭和27年4月1日 |
松保の大スギ | 天然記念物 | 小清547乙 | 昭和28年8月31日 | |
阿弥陀如来坐像 | 彫刻 | 三郷丙387 | 平成22年4月30日 | |
町指定文化財 | 板碑 | 史跡 | 貫見661-1 | 昭和53年1月17日 |
大江町立歴史民俗資料館 | 建造物 | 本郷丁373-1 | 昭和54年8月30日 | |
御戸帳 | 工芸品 | 本郷丁373-1 | 昭和60年3月23日 | |
左沢城主酒井直次の墓 | 史跡 | 本郷己525 | 平成元年3月8日 | |
左沢城主酒井直次夫人の墓 | 史跡 | 本郷己525 | 平成元年3月8日 | |
巨海院山門 | 建造物 | 本郷己7 | 平成元年3月8日 | |
矢引沢の大スギ | 天然記念物 | 柳沢1063 | 平成3年9月20日 |
大江町の文化財一覧
左沢楯山跡(国指定)
大江氏の一族左沢元時により、南北朝期の正平年間(1346~1368)に築城されたと伝えられています。最上川を直下に見下ろし、水陸交通の要衝を押さえる立地と考えられます。発掘調査では、建物の跡と15~17世紀の中国や朝鮮産陶磁器などが見つかりました。現在も、掘切など城の地形が残っています。「最上川ビューポイント」も史跡内にあります。
「国指定史跡左沢楯山城跡 紹介(PDF)」をダウンロードする(PDF:3.8MB)
阿弥陀如来坐像(県指定)
平安後期(12世紀)の作で、平安時代の坐像では県内最大のものです。頭や体の前面は作られた当初の形状をとどめています。顔立ちは、京都平等院鳳凰堂の阿弥陀如来像(定朝作)を思いおこさせます。また、一木造りで、地方仏師が貞朝様式を模したと考えられています。西村山の宗教史・文化史を考える上で貴重な資料として指定されました。
神代カヤ(県指定)
根回り9m、株立5本で9本の大幹を数えます。大幹は最大のもので幹回り3.5m。盃状に枝を張り、樹齢約1500年といわれます。高さは19mに及びます。
松保の大スギ(県指定)
根回り15m。3mほど上部で多くの枝に分かれます。枝は四方に張り出し、垂れ下っています。高さは26mに及びます。
板碑(町指定) 2基
板碑とは梵字、年号、銘文を刻み、供養のために建てたものです。町指定の2基は凝灰岩で、鎌倉時代と室町時代に建立されました。当時の宗教文化を語る本庁唯一の貴重なものです。
文化財
矢引沢の大スギ(町指定)
矢引沢の山神神社境内にあります。根回り11m、幹周り6.5m。主幹の各部からタコ足状に太枝が分かれ、高さは28mに及びます。樹齢約1000年といわれます。
大江町立歴史民俗資料館(町指定)
旧斎藤半助家住宅です。斎藤家は、周辺村落の地主として寛文年間(1600年代)から知られる旧家です。江戸時代、小清村の名主であり、青荢・漆ロウ・養蚕などで栄えた商家でもありました。
御戸帳(町指定) 59点
宝暦5年(1755)から明治期に、中の畑雷神社に奉納されたものです。青荢製で、地元の女性が織って奉納したものが多いと考えられます。
巨海院山門(町指定)
左沢藩主の酒井直次により、小漆川に築かれた城の門と伝われています。建築年代は元和8年(1622)から寛永の初め、巨海院への移転は慶安元年(1648)頃と推定されています。
左沢城主酒井直次の墓・左沢城主酒井直次夫人の墓
酒井直次は小漆川城の築城や、城下町左沢の造成など重要な役割を果たしました。直次の墓は「寛永拾癸酉年」の銘がある五輪塔です。
文化財マップ
保存木一覧
大江町内にある樹木のうち、後世に残していきたい樹木を保護するため「大江町保存木」を指定しております。
- トチ(1本)左沢八幡神社
- スギ(2本)イチョウ(2本)橋上赤祇春日神社境内
- スギ(5本)沢口御嶽神社境内
- ケヤキ(1本)柳川青柳橋たもと
- サクラ(シダレザクラ1本)葛沢個人宅敷地内
- サクラ(エドヒガン1本)堂屋敷白山神社境内
町内の民俗芸能
本町には、古くから様々な民俗芸能が受け継がれており、人々の生活に深く関わっています。その芸能を後世に伝えるため、次のような団体が、保存・普及に努めています。
左沢地区
- 三区獅子舞会
- 七区囃子屋台
- 八区女相撲甚句保存会
- 御免町囃子座保存会
- 十三区奴保存会
- 小見田植踊保存会
- 深沢獅子踊保存会
本郷・七軒地区
- 楢山田植踊保存会
- 道海田植踊保存会
- 柳川大黒舞保存会
関連年表
約800万年前頃 | 山形ダイカイギュウが生息する。 | |
約4000年前頃 | 【縄文時代】橋上に集落が存在する。 | 橋上遺跡 |
約1500~650年前頃 | 小釿の神代カヤが誕生する。 | 神代カヤ【県指定】 |
矢引沢の大スギが誕生する。 | 矢引沢の大スギ【町指定】 | |
松保の大スギが誕生する。 | 松保の大スギ【県指定】 | |
9世紀頃 | 【平安時代】藤田で須恵器が焼かれる。 | 藤田の窯跡 |
12世紀頃 | 伏熊護真寺の阿弥陀如来坐像が造られる。 | 阿弥陀如来坐像【県指定】 |
1189年 | 【文治5年】大江町を含む寒河江荘を大江氏が治める(大江広元が地頭となる)。 | |
鎌倉~室町時代頃 | 貫見の板碑が建てられたと考えられる。 | 板碑2基【町指定】 |
1346~1368年頃 | 【正平年間】左沢楯山城が左沢(大江)元時によって築かれたといわれる。 | 左沢楯山城跡【国指定】 |
1368年 | 【正平23年】漆川の戦い、斯波軍が左沢に攻め入る。 | |
1584年 | 【天正12年】最上義光が大江氏を滅ぼす。左沢楯山城は最上氏の支配下に入る。 | |
1622年 | 【元和8年】最上氏が改易。左沢楯山城は廃される。左沢藩(藩主酒井直次)が成立し小漆川に城が築かれる。 | |
1631年 | 【寛永8年】酒井直次没、巨海院が菩薩寺となる。 | 左沢城主酒井直次の墓【町指定】 |
1648年 | 【慶安元年】小漆川城の大手門を巨海院山門として移築したとされる。 | 巨海院山門【町指定】 |
1716~1736年 | 【享保年間】旧斎藤半助土蔵が造られたとされる。 | 大江町立歴史民俗資料館(土蔵)【町指定】 |
1755年 | 【宝暦5年】このころに中の畑雷神社に奉納された御戸帳が残る。 | 御戸帳47点【町指定】宝暦~明治 |
1823年 | 【文政6年】旧斎藤半助家住宅が造られる。 | 大江町立歴史民俗資料館(母屋)【町指定】 |
1959年 | 【昭和34年】漆川村(旧七軒村と旧本郷村)と左沢町が合併して大江町が誕生する。 |