トップ  >  町長の部屋  >  平成25年度施政方針

【平成25年度】

本日開会の平成25年第1回町議会定例会に臨むにあたり、平成25年度の町政運営に関する所信と主要施策の大要を述べ、議員各位をはじめ、町民皆様のご理解とご協力をいただきたいと存じます。

今年の冬は、本格的な降雪が早かったことに加え、山間集落の積雪量が多かったこと、平地部では、連続した降雪が少なかったものの、記録的な大雪だった昨年度と除雪回数はあまり変わらなかったことなどもあり、3年続けての豪雪対策本部を設置し対策にあたってきたところであります。こうした中で、町内におきましては雪による日常生活への影響や人命にかかる重大な事故、農作物などの被害も少なく現段階では過ごすことができました。これも町民皆様方のご理解とご協力をいただいた結果であり、心より感謝申し上げます。

また、山形県内では初めてとなる、国からの指定が目前となった重要文化的景観「最上川の流通・往来及び左沢町場の景観」は、ここに住み生きてこられた先人からの贈りものであり、町民が力を合わせて大切に守っていかなければならない責任の重大さを改めて感じさせられているところであります。

 

新しい年を迎え、民主党の約4年間の政権は、自由民主党の政権へと交代しました。審議に付された国家予算は、91兆6,115億円で、そのうち約半分にあたる46.3%が借金に依存しております。三本の矢として掲げた、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」を標榜する政策に市場の反応は、今のところ期待感からか「上昇」気味ではありますが、一方、識者の意見の中には、日本そのものが抱える「構造的イノベーション(革新)」を果たさなければ真の景気回復は達成されない、という指摘もあります。とまれ、大江町として、大型補正を含めた国家予算の各施策に、中長期的な注視をしながらも、組み入れ可能な事案に対しては積極的に受け入れ、活用して行くべきであろうと思われます。

大江町の50数年の軌跡は、自主財源の確保との戦いであった、と指摘する行政経験者の箴言は、ある程度、的を得ていると思われ、3割自治の所以でもあります。年間予算の百分の一の備蓄を成し得なかった「財布持ち」、新しい産業育成に追いつけなかった社会インフラ、国家予算に「おんぶにだっこ」・・・・、こうしたマイナス思考の指摘は、一理はあるようには見えるけど、説得性に欠けている。普通に、黙々と、「いまある大江町を」支える一万人弱の大江町民が「確かに存在していることが事実・真実」であり、過去の負の遺産を凌駕した、未来に向かっての動かぬ何よりの証左であります。これまでの大江町とこれからの大江町を繋ぎながら、小さな芽生えであっても、大きな大木が期待できるような、生活と産業に直結するインフラ整備を強力に進めたいものであります。

時の変遷は、「モノと心」に変容の作用を、間断なく意識されないような速度で迫ってきております。たかだか四十年の間に、歴史の長さから見れば瞬きの瞬間に、農集電話から携帯スマートフォン・成人一人一台の車の時代になっています。全ての社会生活がIT依存を否定できない社会であります。IT社会、正に車社会に乗り遅れるわけにはいかないのであり、時流は無視できないのであります。

教育の「量と質」が、問われています。人口減少社会の中で、量を確保し、質を高める教育は、国民総意の希求であります。要不要を、時の決定だけに委ねてはいけません。時の町民の考え方が、要不要を決定するのであります。学校教育も、社会教育も、社会の要求に応える形で行われ次代を造ってきました。教育は町民の意識が決定するのであります。個人と社会の相関の上に、教育を横断的に布陣する大江町に一歩でも近づけたいものであります。教育文化は、大江町の未来に自信と誇り・・・生きる力を与えることを信じるからであります。

「不易と流行」、産業もまた然りであります。大江町を支えた産業も、厳しい時代の波に試されています。勝ち組、負け組の現実は、看過できるか、否か。かつて大江町を支えた産業に、後ろ足で砂をかけられるか、自助努力だけでいいのかどうか・・・。次代を見据えて公的支援が必要かどうか、町民各位の意識が問われています。不易は、我々の命そのもの、守らなければならないものであります。

忍耐、我慢、辛抱が世の中から消えかかっています。居心地がよく快適極まる社会インフラは、応分の負担を伴います。高負担で高サービスの行政か、持続可能な程良いサービスはいかなるものか、真摯な問い掛けが個々の人と社会そのものになされていると思われます。不自由を常と思えるか否か、が問われています。思えば大江町を支えた税は、こつこつ粉骨砕身の都会の八百屋さん、魚屋さんの汗にほかなりません。予算の影に潜む「人間模様」に思いを致した予算の配置に少しだけ近づけたい念が見えるか否か、ご精査をいただきたいものであります。

 

さて、一昨年の3月11日に発生した東日本大震災により、これまで日本国そして日本人が持っていた価値観が大きく変化したように思えます。先輩諸氏が営々と築き上げてきた大江町の文化や生活の営みを守り育てながらも、刻々と変わる時代の流れを捉えた「継続可能なまちづくり」を、町民の皆様と共に身の丈に合わせ、着実に進めてまいりたいと考えております。

また、平成25年度の町政運営につきましては、町議会をはじめ町民の皆様方と共に、「ここに暮らす喜びをみんなが実感できる町」の実現のため、次の事項を今年度の重点事項として取り組んでまいりたいと存じます。

1つ目は、人口減少対策、少子高齢化社会の進行における町づくりです。

全国的に傾向が進んでいる中で、大江町独自の取り組みだけで解決することは難しく、国をはじめ山形県や広域的な市町村間の連携が必要であると言えます。将来を担う有為な人材となる若者の育成とその生活基盤となる産業の育成、結婚活動を支援するための制度を具体的に進めてまいります。特に定住人口対策として、この町に住みたくなるような住環境の整備を図るため、新たな住宅団地造成に向けた基本計画づくりと、若者向け町営住宅の建設を行ってまいります。

2つ目として、閉校となった校舎の利活用の推進についてであります。

三郷小学校については、県立特別支援学校の分校として「中等部」と「高等部」を整備する旨、2月に山形県教育委員会より示された方針を受け、今後、県と町の間で具体的な事務手続きを進めることになっています。他の七軒西小学校、七軒東小学校、本郷西小学校の利活用方法については、各課職員を委員とする部内検討委員会で検討しており、今後は地域の方々の意見などを聞きながら平成25年度中には利活用の方策を決定したいと考えております。特に七軒西小学校については、平成25年度内に町内外の子供会やスポーツ少年団、婦人団体等が活用できる宿泊施設として整備すべく進めてまいります。

3つ目は、町立保育園の今後のあり方についての検討であります。

出生数の減少により、年々保育児童も減少しており、民間立の施設を含めた保育のあり方が課題となっており、有識者や町民を含めた検討委員会を設置し、今後の方向性を打ち出してまいります。

4つ目は、国の大型補正予算を活用した事業の取り組みについてです。

国は「日本再生に向けた緊急経済対策」として、平成24年度補正予算に取り組み、復興・防災、経済成長、暮らし安全対策を主とする経済対策が打ち出されました。今回の補正予算に伴う事業の実施では、地方にとって優位な起債の活用や地域の元気臨時交付金が措置されるなど、町の負担が少なくなる内容であり、平成25年度予定事業の前倒し実施を含めて取り組むことといたしました。その結果、町においても国と同様にいわゆる15ヶ月予算として2ヶ年度に連動した平成25年度予算の編成を行っております。

5つ目として、10年、20年後の町を念頭に入れた町づくりであります。

大江町への合併以降に多くの社会資本整備が行われてきましたが、当時、建設された橋梁や公共建築物は、経年劣化等により老朽化が進んでおり、大規模な改修や長寿命化の対策が必要な時期になっております。これまで進めてきた道路橋梁の長寿命化対策を年次計画により進めながらも、老朽化が著しいテルメ柏陵健康温泉館の木風呂改修工事を最優先に取り組んでまいります。また、隣接する柏陵荘についても完成から32年の歳月が経過し、年々維持管理費用が増大している状況にあります。老人福祉施設としての機能や入浴者の動向及び老朽度調査結果を見ながら、柏陵地区全体の課題として、設置者である大江町社会福祉協議会と今後の経営のあり方を協議しなければならない時期に来ていると認識しております。更に、耐震化対策として中央公民館の全面的な改築計画に早期に着手し、利用者の安全を確保しなければならない必要が生じてきたことから、これまで検討してきた駅前公有地を活用する事業については一旦優先度を繰り下げざるを得ないものと考えております。また、閉校となった小学校校舎の利活用や中央公民館改築のように町づくりの上での喫緊の課題については、今後、年度途中においての補正予算等も視野に入れながら対応してまいりたいと考えております。

 

次に、町の財政状況についてでありますが、平成14年度末には85億円を超えていた一般会計の地方債残高も、平成23年度末からは50億円を割り込む水準まで縮小しております。この間、緊縮財政を余儀なくされ、投資的経費の抑制や人件費削減のほか、補助金削減などで町民の皆様にも痛みを分かち合っていただく事もありました。これも町民の方々のご理解と議員各位のお力添えがあったからこそであり、この場をお借りして改めて感謝申し上げる次第であります。

平成23年度決算では、実質公債費比率や経常収支比率といった財政指標で比較した場合に、県内35市町村の中で「概ね中上位」に位置するまでに改善したところではありますが、依然として類似団体間での比較では厳しい水準にあることに変わりはありません。また、特別会計とは言え、下水道事業、簡易水道事業及び農業集落排水事業における維持管理経費に対しては、一般会計からの繰出金なしでは経営が成り立たない状況にあり、国民健康保険、介護保険特別会計等においては、年々保険給付費が増加の一途を辿り、一般会計を圧迫する要因の一つとなっていることから、今後の推移を注視することが必要であります。

こうした情勢のもと、本町の財政運営を左右する地方交付税は、この度の政権交代により今後どのように推移していくのか予測できない状況にあります。健全な財政を引き続き堅持するためには、歳入の約半分は地方交付税であり自主財源比率は3割弱で脆弱な財政基盤の上に成り立っていることを肝に銘じなければなりません。加えて、地方交付税の基礎数値となる国勢調査人口や公債費は減少しており、現在の経済状況を考慮した場合増額は期待できず、逼迫する国の財政からしても楽観できるものではなく、今後一般財源総額が増加傾向に転じるには、景気が劇的に上向かない限り期待できないと認識しているところであります。

 一方 歳出面では、ここ数年の人件費や公債費の大幅減が歳入一般財源の減少額を上回り、財政運営に比較的ゆとりをもたらすことに貢献してきましたが、今後は下げ止まりとなる見込みであります。更に、高齢化社会の進展による社会保障関係経費の伸びは避けられないと考えております。

このような状況の中、財政調整基金等の積立金残高から見れば、当面の財政運営には支障がないように思われますが、年々増加する行政需要、とりわけ社会資本整備事業の展開如何によっては、大きな財源不足を招くことも予想しなければなりません。

このため、今後の町の財政運営にあたっては、これまで蓄えてきた財政調整基金や特定目的基金の有効な活用度合が増すものと考えております。今後とも、5年後、10年後を見据えた慎重かつ計画的な行財政運営に心がけるとともに、自主財源となる基金の充実、事務事業の見直しと更なる効率化・スリム化を進め、これまで以上に限られた財源の中で、町が真に担うべき業務を「選択」し、財源をこれらに「集中」しながら、住民の意向を重視した施策を展開していく必要があると考えております。また、国の「地方公務員の給与削減方針」で示されている7.8%規模の給与削減については、県等の動向を見極めながらも町民の目線に立って判断し、地方交付税等の財源確保に努めてまいります。

このような状況を踏まえ、平成25年度の町政運営にあたりましては、計画的かつ効率的な行財政運営を基本としながらも、町経済の活力を促す施策を展開するとともに、安全に安心して住み暮らせる環境づくりに努め、町民の希望を形づくれるように、きめ細かであたたかい町づくりを推進してまいりたいと存じます。

議員各位には、日頃から町づくりに対してのご提言、ご意見を拝聴する中で、行政と議会が一定の緊張感を保ちつつ、町民の幸せ感の醸成を図るため協働して担っていただいていることに感謝を申し上げますとともに、意志の疎通を図りながら更なる信頼関係のもと、町政運営を進めてまいりたいと存じます。

 

それでは、平成25年度の主要施策について申し上げます。

はじめに、まちづくり関係について申し上げます。

平成22年度に策定した町の基本指針である第9次大江町総合計画において、町の将来像を「ここに暮らす喜びを みんなが実感できる町」と定め、まちづくりの三つの柱である「人」「くらし」「生業」について、それぞれの基本目標を掲げながら、わが町に暮らす全ての人が誇りを持ち、愛着を深め、日々のくらしから喜びを感じられる町づくりをめざし取り組んでまいりました。

 また、基本目標の達成に向け平成22年度を初年度として、4年間の具体的な行動内容を示した「短期行動計画」も平成25年度が最終年度となることから、これまでの施策の在り方や事業の成果、達成度等を分析、評価しながら、平成26年度から4年間の新たな短期行動計画を策定してまいります。

これまで本町においては、人口減少に歯止めをかけ、地域を活性化させる有力な手段として、住みよい環境と求めやすい価格をコンセプトに、分譲宅地を提供することによる「定住対策」を重視し、これまで多くの宅地造成事業に取組み一定の成果を上げてきております。現在分譲中の「きらりタウン美郷」につきましては、全体で60区画のうち57区画が販売済となり、公民館用地として確保している2区画を除き、残り1区画となっております。また、蛍水団地で残っている2区画のうち、1区画については若者が購入し易いようにするため2区画に分割して販売するほか、定住促進のための補助金を継続し、完売にむけた取り組みを進めてまいります。

近年の少子・高齢化の急速な進展や多種多様な消費者ニーズに応えていく必要があり、居住基盤の開発にあたっても、新たな視点と思考をもって対応することが求められております。今後の宅地開発にあたっては若者のニーズを十分に取り入れ、自然と調和した居住づくりを基本としながら、低廉で分譲できる小区画の新たな住宅団地の造成に向け、場所の選定、造成規模等にかかる基本計画の策定を進めてまいります。

地域の魅力と課題をさぐり、町民と町職員のコミュニケーションを図るために実施してきた「地域の魅力見つけ隊」は4年目を迎えますが、引き続き各集落に配置するとともに、各区のアイデアを生かし地域活動を積極的に推進していただくために、「集落活性化交付金」を継続し、集落を維持するための経費はもとより、伝統行事の保存・継承や共同作業経費等、活発な地域づくりの一助となるよう取組を進めてまいります。また、町民が主体となって取り組む公益的な活動や、文化的な町づくり活動を支援する「やる気→元気活動支援事業」は、新たなニーズの発掘に努めるとともに、より活用しやすい事業内容に見直し、町民主体の活力ある町づくりを支援してまいります。

 平成23年度より農業後継者対策の観点から、緑のふるさと協力隊活用事業により都市から青年を受入れ、地域活動の支援や農作業の手伝い等を担っていただきました。この制度に代わり、平成25年度からは新たに地域おこし協力隊活用事業を導入し、地域活性化活動の支援や住民の生活支援などを積極的に推進してまいります。

近年、社会環境の急激な変化などにより、非婚化・晩婚化が進んでおります。「結婚する」「結婚しない」ということは、個人の判断に任せられるものであり、本来は行政が関与すべきではないと考えるところではありますが、一方では未婚率の上昇の要因・背景には、個人の問題にとどまらず、社会環境の変化等の要因も多々あり、深刻な状況にあることも事実であります。

このため、県と連携を図りながら婚活を支援するため、新たに「婚活チューター制度」すなわち、支援が必要な人に対し、より近い立場で個別に支援する制度を導入し、結婚したいと思う人が、安心して自然に結婚できるような体制づくりをめざします。

 

次に、農林業の振興についてであります。

農業を取り巻く環境は、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉参加問題、米価をはじめとする農産物の価格低迷、異常気象による農産物への影響等、依然として厳しさを増しており、農業従事者の高齢化、担い手の減少、さらに耕作放棄地の増加等は、5年後、10年後の農業を考えますといち早い対策が必要であると痛感しております。

農業は、食糧の安定供給、自給率の向上の面からも大きな役割と崇高な使命を持ち合わせた国民生活の根幹を成すものであり、額に汗して取り組む農業者が報われる農業、自立できる農業が喫緊の課題と認識しているところであります。

 本町においても、例外なく農業者の減少が進んでおり、耕作放棄地の増加も課題となっています。これらについては、農用地流動化奨励補助制度を拡充するとともに、人・農地プランにより一層の充実を図ってまいります。青年就農給付金制度による農業後継者の育成については、新農業人フェア等を活用した新規就農を目指すIターン者のための受け入れ農家確保と生活支援を実施し、新規に就農者として参入しやすい環境を整備し実施してまいります。また、高齢化する農業者が安全に現役として営農に従事していただくため、農機具等の購入についても引き続き支援してまいります。

 本町は、果樹をはじめとして高度な生産技術と、気候風土に恵まれて高品質な農産品を生産しておりますが、目玉となる品目が無いのが現状の課題となっています。これらを解消するため、本町生まれのサンルージュ、サンセプトをはじめ、第2世代や第3世代のスモモによる日本一の里づくりを目指し、生産者、JA等と連携を密にし、PR活動の充実や生産量の増加を図るための支援をしてまいります。また、リンゴの奨励品種への切り替えも引き続き支援し生産額の向上を目指す外、わらびの新植についても引き続き支援してまいります。

 水田農業については、集約化や作業受委託の促進と、畑作物へ容易に転換が図れる基盤を整備するため、枝豆光センサー選別機等の導入を支援するとともに、小規模な畑地化の実証実験をするための実証圃を整備してまいります。また、経営所得安定対策については農業経営の安定と生産力確保による食糧自給率の向上、農業の多面的機能の維持を図るため、引き続き推進してまいります。

 第3期対策として取り組んでいる中山間地直接支払制度は、30の集落協定により引き続き実施し、生産条件不利地域の農業生産活動や生活環境の整備等、自律的継続的な実施と農地の持つ多面的な機能の維持・管理を一層図ってまいります。

農業生産基盤である農業用水については、基幹的施設である北堰と南堰の老朽化と隧道区間の落盤対策を推進するとともに、農業用ため池についても漏水や土砂堆積による安全性と機能の低下等を改善し、災害に強い施設づくりを行うため、農村地域防災減災事業の採択に向け調査計画事業を、2ケ年にわたり県営事業として実施してまいります。

また、これまで整備した農道や用排水路の機能保全や農村公園等の環境保全についても、大江町土地改良区等と連携のもとに実施してまいります。

次に、林業関係では、本町の森林面積は町面積の約8割を占め、単に木材の生産に限らず、水源の涵養や国土保全など、私たちの生活に大切な多くの役割を有しております。

このため、町では、林家の再生産費確保と関連産業の振興のため、昨年度に完成した大江町型住宅の販売促進のための展示PRに加えて、新たに宿泊体験ができるよう準備を進め、町産材の住宅用材としての利用拡大を図ってまいります。また、住宅用材としての天然乾燥材の生産と貯木を、生産者、林業事業体、製材所が協力して行う仕組みづくりについて、今後生産体制の確立を目指し検討してまいります。さらに、森林整備の直接的な支援として、国、県の補助事業を積極的に活用した間伐事業の推進を図ってまいります。西山杉搬出奨励金制度については継続し、間伐事業を側面から応援してまいります。

 生産基盤である林道については、その機能が十分発揮されるよう維持管理に努めてまいります。特に、中沢口地域の滝の沢橋については老朽化が進んでいることから、長寿命化対策として修繕工事を実施してまいります。ナラ枯れや松くい虫の駆除や予防についても保全区域を中心として実施するほか、発生状況の調査を継続して実施し今後の対策について検討してまいります。

地籍調査事業については、国50%、県25%の補助事業であり、昭和51年度に着手し、38年目になります。進捗率は84.6%で、残すところ16.69k㎡となりました。調査地は林地で急峻な山間地、土地所有者は高齢化し町外転出者が多いことなど、厳しい条件の中での調査事業となっておりますが、固定資産税の課税の適正化や災害復旧の迅速化等を図るため、できるだけ早期完了を目指し、平成25年度は前年の2倍を超える面積を実施することとして継続してまいります。

 

次に、商工労働観光についてであります。

「景気と雇用」は町民の生活に直結する大きな課題であります。このため。町としても産業の活性化と雇用対策を積極的に推し進めていかなければと認識をしております。雇用に関しては、経済雇用対策連絡会議を設け管内の雇用情勢等、関係機関との意見交換や情報収集に努めているところですが、会議の在り方等を検討しながら、より有意義な会議内容となるよう努めてまいります。

これまで町内企業への新規学卒者採用を促す取り組みとして、町独自の雇用助成制度を実施してきましたが、一部助成対象等制度の拡充を図るとともに、国の雇用対策事業を引き続き活用し、関係団体の協力を得ながら雇用の確保を推進してまいります。

懸案であった国道287号からの藤田工業団地へのアクセス道路が今年中に整備が完了することや、町道藤田堂屋敷線が整備されつつある中で、新たな産業・雇用の創出に向けた企業誘致は極めて重要であると考えております。新たに企業誘致検討会議等を設けながら、経済情勢及び企業の動向の把握に努め、工業団地の造成なども視野に入れ調査研究を行ってまいります。

従来の生業とは異なる新事業への取り組みを誘発するため地域産業創造事業を実施してきましたが、今後もアイディアとやる気のある人材の掘り起しを行い、新たな産業となりうる芽を育てていくため、より活用しやすい制度内容に拡充しながら、特色ある新たな地域産業の創出に向けて支援していきます。

これまで取組を進めてきた、やまがた地鶏の振興については、生産コストの削減及び販路の確保が最大の課題となっています。年間を通した継続的な出荷と、まとまった規模の飼育によるコスト削減を図り、販売先の確保については、県や大江町やまがた地鶏振興会との連携を図りながら取り組んでまいります。特に今年度は異業種からの参入者に対する鶏舎整備等の支援により、安定した生産体制を目指します。

町内経済の活性化に向け、町内産品の販売促進、消費拡大に向け取り組みます。具体的には、昨年ご寄附をいただいた大相撲舟唄場所の収益金470万円を財源として、引き続き商工会と連携したプレミアム商品券発行事業の実施や、除雪機を町内業者から購入する際の助成等により、生活支援と併せ町内での消費拡大を進めてまいります。

また、秋の物産味覚祭りに加え、昨年から定期的に実施している「うまいもの市」を継続し、町内への誘客拡大を図りながら、販売促進の活動を強めていきます。新たな取り組みとしては、仙台圏への村山管内市町による共同の物産販売や、全国町村会主催による「町イチ!村イチ!2014」物産PRイベント等への参加に加え、「えんころ舟唄協定」を締結している宮城県亘理町との交流をはじめ、これまで以上に都市住民への町産品の売り込みを積極的に行い、町の観光PRを含めた販路拡大の取り組みを進めていきます。

 本町の観光拠点施設であるテルメ柏陵健康温泉館の浴室については、昨年度耐久調査を実施した結果、今後の劣化の進捗状況による耐力低下を考慮すると、概ね3~5年の間に対策工事を講ずる必要があるとの報告があり、平成25年度においては、実施設計、改修工事に取り組んでまいります。実施にあたっては、利用者の安全確保はもちろんのこと、利便性や衛生面に加え、将来を見通した機能性やメンテナンスを十分考慮した設計内容とし、これまで以上の誘客が期待できる魅力ある施設整備を行ってまいります。また、本町では、春の「大江の雛まつり」にはじまり、最も町が賑わう「夏まつり大会」、そして地酒大江錦を活用した「味祭の宴」まで、年間を通し多くのイベントを開催していますが、今年は県内初の重要文化的景観の国選定を一つの契機として、左沢の町歩き観光や神通峡ハイキング等これまで実施してきたツアーをさらに充実させていきます。また、JR東日本や仙台の旅行会社と連携しながら新たなツアーにも取り組み、大江町らしい着地型観光を推進するとともに、特に正調最上川舟唄全国大会は30回目の記念すべき年となることから、宮城県亘理町の他、特別招待として江差追分で有名な北海道江差町との交流を予定しております。

観光に対するニーズも多岐にわたっており、複数の観光地を結ぶ広域的な観光の取組みが必要となっています。来年6月からの山形ディスティネーションキャンペーンを控え、今年はプレイベントが行われることから、村山地域広域観光協議会をはじめ、白鷹、朝日、大江広域観光推進協議会、さらには昨年西村山管内市町で設立した「やまがたどまんなか探訪プロジェクト」との連携により、新たな観光の展開を目指していきます。

 

次に、道路交通網の整備、住宅施策、生活排水処理対策、水道関係について申し上げます。

道路、橋梁などの交通網は、産業の振興や活力ある豊かな地域社会等を形成し、町民の生活を支えるうえでも、欠かすことのできない社会資本であります。

 本町を東西に縦貫する幹線道路の主要地方道大江西川線は、沢口、柳川間通称「柳川バイパス」の完成に引き続き、平成24年度には貫見から沢口までの貫見工区2期分、延長約1,300mについて事業化され、地すべり等の調査・解析並びに、その対策工法の検討が行われました。平成25年度はそれらを踏まえた調査設計に基づき路線を確定させるとともに、橋梁詳細設計及び用地調査等を実施する予定であります。約1,300mの区間に橋梁が6基計画される難工事でありますが、早期完成に向け国及び県当局に対しさらなる要望に努めてまいります。なお、要望活動強化の一環として組織の充実を図るため、西川町と「大江・西川両町道路整備促進期成同盟会」を設立し、これまで以上の要望活動に努めてまいります。

また、平成23年度から事業着手しております大江西川線、三合田地内の道路改良は、平成25年度に事業完了が予定されております。

町道整備においては、左沢高等学校から小見方面に至る藤田堂屋敷線について、地権者の皆さんのご協力を得て用地買収と物件補償を進めてきており、平成25年度には左沢高等学校から町道大花藤田山線までの260m区間について工事に着手してまいります。引き続き用地買収と物件補償を進め、当面、町営西原住宅までの区間について整備を進めてまいります。

さらには、柏陵荘グラウンド線、左南西原線、滝の沢下モ原線、大城古河口線の改良など、生活関連道路の整備を実施するほか、デコボコやひび割れにより通行に支障が生じている路線については、順次舗装補修を実施してまいります。また、国の経済対策に係る大型補正予算を積極的に活用し、平成24年度からの繰越事業として藤田大明神線の工事に着手し早期全線開通を目指すほか、小見橋、月布川大橋などの橋梁補修工事を実施してまいります。

 都市公園の西原、みなみ、美郷の3公園について、利用者から要望の多い遊具等施設の設置を予定し、小漆川公園につきましては、中央公民館の建て替え計画と調整を図ってまいります。

次に住宅施策についてであります。

町営住宅の拡充でありますが、国の経済対策の補正予算を活用し、平成24年度の繰越事業として、老朽化した町営西原住宅E棟に代わる3世帯集合住宅1棟の建設に取り組んでまいります。これは子育て世帯向けに、従来のA~D棟の1LDKより広めの2LDKとしております。今回新たにE棟を建設することにより、町営住宅は34世帯、特定公共賃貸住宅は28世帯で併せて62世帯の管理をすることになります。

また、住環境整備事業としまして、木造住宅の耐震化を促進するための耐震診断士派遣事業に取り組むほか、雪下ろし作業の軽減に資するための「雪から家をまもる事業」、町内産西山杉の需要を拡大するための「西山杉材利用促進事業」、並びに、住環境の整備と併せ、町内経済の活性化を図る目的に町内事業者が施工する住宅の新築、増改築に補助する「住宅建築奨励事業」を継続して実施してまいります。

次に、生活排水処理対策については、公共下水道事業、農業集落排水事業及び合併処理浄化槽設置事業を組み合わせて、快適な生活環境づくりと水質保全を図るため、これまで生活排水処理施設の整備を進めてまいりました。

公共下水道事業の整備状況につきましては、平成24年度末で公共ますの設置数が1,567個、接続数が1,051個となり接続率は、67.%となる見込みであります。平成25年度につきましては、未整備地区でも接続希望者の多い小見地区の完成に向け、平成24年度繰越事業とあわせて管渠整備工事を実施してまいります。

その後の管渠延伸・整備につきましては、これまで行ってきた住民アンケートや経済比較の精査、浄化センターの処理能力と流入してくる水量・水質の変化、町の財政状況等の総合的な検討に基づき熟慮した結果、当面、平成26年度から休止せざるを得ないと判断したところであります。

農業集落排水事業については、深沢・伏熊地区の対象戸数155戸に対して、接続戸数は平成24年度末で123戸、接続率は79.%となります。

また、楢山地区の全戸加入24戸と併せると、農業集落排水事業全体の接続率は82.%となっております。

平成5年度より進めてきた合併処理浄化槽設置事業については、これまで544基を補助対象事業として整備してまいりました。一昨年度に公共下水道処理区域の一部を合併処理浄化槽処理区域に変更し、補助金の増額を含めた補助要綱の改正を行ない、昨年度から県による新たな浄化槽支援制度の創設によりさらに補助金の増額を行いましたが、過疎化・少子高齢化の進行、経済的不安等の厳しい社会情勢のもと設置基数が伸びず、まだまだ普及が進んでいるとは言えません。今後とも、公共水域の水質保全及び公衆衛生の向上に向け、広く加入の推進に努めてまいります。

次に、水道事業であります。

ご承知のとおり水道は、日常生活に欠くことのできない生活基盤の一つであります。安全で安心な水道水を安定的にしかも安価に供給できるよう水道施設の維持管理・更新に鋭意取り組んでまいりましたが、平成25年度も引き続き、配水管の耐震化を図りながら、老朽管の更新事業を実施してまいります。また地震等による災害に備えるため下北山配水池を平成24年度繰越事業で耐震補強工事を進め、他の配水池についても年次計画に基づき耐震対策を実施してまいります。柳川浄水場は、非常用電源設備設置工事を実施するとともに、自己水源である切留水源地から安定的に導水するために、耐震性を有する導水管更新工事の実施設計を行ってまいります。

また、旧西部簡易水道施設の自己水源を有効利用するために、顔好橋以東の顔好、葛沢、滝の沢、梨木原地区までの給水を試験的に秋頃を目処に実施したいと考えております。

 

次に福祉、健康、医療関係について申し上げます。

 大江町地域福祉計画は「ともに支え合う地域社会を築いていこう」を基本方針に掲げながら、この町に暮らす喜びをみんなが実感できるよう、町民、事業者、関係団体、行政等がそれぞれの役割を認識し互いに協力連携する中で、地域福祉を充実するために、諸課題解決に向けた取り組みを推進することにより、誰もが住み慣れた地域で安心して生活を送ることができる地域社会を築こうとするものです。

 近年、特に地域社会における人と人とのつながりの希薄化が問題視されておりますが、町にはこれまでの歴史の中から築きあげられてきた各地域の自治組織やさまざまな関係する任意団体の活動など、貴重で大切な資源がまだまだ残っております。さらには「地域支え合い体制づくり推進事業」のような取組みの中から新たな仕組みが構築されてきたものが積み重ねられております。

 これらの資源を今後も大いに活用することは、地域社会におけるコミュニケーションを深め、お互いの信頼を築くことにもつながり、多様化する福祉ニーズに対処するには欠くことのできないものであります。特に、その一翼を担う大江町社会福祉協議会、或いは民生児童委員協議会などのほか、関係する団体の活動には、今後の活躍が期待されるところであり、さらなる活性化、充実のためにさまざまな支援を継続してまいります。

 当町の高齢化率は31%台と県内でも上位に位置しており、介護の需要である介護給付費は今後も増加するものと見込まれております。住み慣れた地域の中で生活を続けられるよう、介護予防事業等に取り組みながらも、介護保険制度の趣旨をふまえた、在宅・施設等の各種サービスの提供には万全を期してまいるとともに、現在の第5期介護保険事業計画に基づき、介護保険事業の健全な運営に努めてまいります。また「地域包括支援センター」については、地域におけるさまざまな相談のまとめ役として機能の充実に努め、福祉・介護・医療の拠点となるべく取り組みを推進してまいります。

 障害者福祉では、障害福祉サービスの適用範囲が拡充されるなど、障害者自立支援法の一部改正が行われ施行される段階を迎えております。障害の有無に関わらず、互いに尊重しながら、日常生活・社会参加活動が当たり前にできるように、生活介護や就労支援など各種サービスの利用に当たっても、適切なサービス利用計画に基づき利用できる体制作りに努めてまいります。また、特別支援学校通学支援などの独自の事業については、今後も福祉の面から支援することを継続してまいります。

 子どもは家庭の宝のみならず、将来を担う町の宝でもあります。子どもたちの元気な声からは、計り知れない活力が感じられるものであります。社会の未来を託す子どもの健やかな育ちは、地域社会全体の願いであり、共に成長する中から大きな喜びも生まれてきます。このため、社会全体で子育てを支援し、安心して子どもを生み育てることができる環境の整備に努めてまいります。

 妊娠期の健康診査負担、乳児の全戸訪問や妊婦・育児相談、また、中学3年生までの医療費無料制度、さらには、不妊に悩む方を支援する特定不妊治療費助成制度などを継続し、経済的負担の軽減に取り組む中で子育て家庭を支援します。

 また、国では「子ども子育て支援法」などが成立し、今後の保育及び幼児教育の改善の方向性を示しております。町では、子育て支援の充実のため、町立保育園の効率的な運営や今後のあり方について検討を進めているところであり、これらと相まってさらに協議を進め、保育園運営の今後の方向性、具体的計画の策定に取り組んでまいります。

 保育に関しましては、国の徴収基準を参考としながらも70%以下に引き下げる独自の保育料設定方式や、3人目以降の児童が保育所等に入所している場合に保育料等の一部を軽減する「いきいき子育て支援事業」などを継続し、子育て家庭の経済的負担の軽減に努めるほか、早朝・延長保育や、緊急的な保育ニーズに対応するためのファミリーサポートセンター事業などを継続し、子育て家庭の就業と育児の共存を支援してまいります。

「町民の健康を守る」。言うは易く、実現にはとてつもない努力を要するものと感じています。「自らの健康は自ら守る」という意識を持つことから、疾病の早期発見と早期治療への対処や、生活習慣の改善による高血圧、糖尿病等の生活習慣病の予防を推進するなど、健康づくりに努めることを「いきいき健康行動計画21おおえ」では謳っておりますが、現実には、対象者の半分にも満たない健康診断の受診率であります。生活習慣の改善は個人の努力が大きなウェイトを持つことなどもあり、目標の達成にはさらに時を要するものとなっております。

 このような中にあって、各種の健康診断や健康教育等の事業の際には、的を絞った事業提案を行うなど、より効果的な方法を取り入れ、町民の方から理解し易いものとなるよう、疾病予防に取り組む環境づくりを推進してまいります。

 各種予防接種対策については、これまで時限的な公費負担により実施されていた子宮頸がん、ヒブ、小児肺炎球菌のワクチン接種が恒久化され、町が主体的に実施する定期接種へと予防接種法が改正されます。また、希望する者が費用を自己負担しながら受ける任意接種の中でも、予防接種効果が極めて高いとされる、子どもや高齢者のインフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン、水痘やおたふくかぜの予防接種については、抵抗力が弱いといわれる子どもや高齢者等の健康を守るため、引き続き費用の一部を助成してまいります。

福祉医療については、これまでと同様に重度心身障害(児)者や子育て支援・ひとり親家庭等の医療費の一部を扶助し、中学3年生までの医療費無料化の制度を継続していきます。

 医療の確保と健康保持増進を目的とする国民健康保険事業については、平成24年度において6年ぶりに国民健康保険税率の改定を行い、現在は給付基金への着実な積み立てと安定的な事業運営がなされているところであります。今後とも、国保税及び国県交付金等の歳入確保に努めるほか、健康増進・生活習慣病予防等に関する被保険者啓発と各種保険事業を積極的に展開し、適正かつ健全に事業運営がなされるよう取り組んでまいります。

 また、市町村国民健康保険の県単位での広域化に向けた準備作業については、近年達成年次が著しく不透明な状況であるものの、今後の制度改正に関する情報収集と分析を入念に行いながら、本町の町民が国民健康保険の広域化の利益を享受できるよう積極的に意見し、作業を進めてまいります。

 後期高齢者医療については、後期高齢者医療広域連合と連携しながら、被保険者の方が安心して医療を受けられるよう確実に事業を実施してまいります。

 

次に教育の振興についてであります。

今、教育現場では、大阪市の運動部顧問による体罰が原因と思われる生徒の自殺問題、スポーツ界における柔道女子選手への暴力的な指導の在り方を発端として、体罰問題が大きな問題となっています。次代を担う健全な児童生徒の育成は本町にとって大きな課題であり、町の宝として子どもたちが大きく育つ環境づくりに思いを抱きながら、時代の要請にあった教育内容の充実に努めるとともに、教育委員会の独自性・中立性・継続性を大事にしながらも、開かれた教育委員会、そして町民から信頼される教育行政の推進に努めてまいります。

 学校教育の振興では、「ふるさとに誇りを持ち、生きる力や社会に対応できる力を高め合う児童生徒の育成」を目指し、お互いの存在価値を認め合い、その関わりによって自分を高め他人を思いやることのできる「心やさしくたくましい子どもの育成」を基本目標として、大江町らしい共生教育の推進になお一層努めてまいります。

また、本郷西小学校の閉校に伴い、小学校2校、中学校1校体制に移行することとなります。統合に至るまでに地域の多くの皆さまから寄せられた深い理解と熱い期待をしっかり受け止め、地域を大切にした教育を推進してまいります。このために学校の運営にあたっては地域との関わりや地域住民の方からの知恵を学ぶ体験学習、職業体験など総合学習の展開と、学校と地域との連携を重視した開かれた学校づくりに努めてまいります。また、地域の良さや歴史を知る「ふるさと教育」をより一層充実したものとするため、重要文化的景観に関する理解を深めるための地域学習を新たに展開していくほか、児童生徒だけでなく教職員が地域理解を深めるための研修を充実するなど大江町学校教育センターの活動の充実に努め、ふるさとを愛し、ふるさとを思う児童生徒の育成に努めてまいります。また、学校生活や学習活動の中できめ細やかな対応が必要な児童生徒の支援を行うための学習生活指導補助員を引き続き配置するほか、感性豊かな児童生徒を育成するために「身近に音楽に触れる機会」を提供するために、教育文化振興基金を活用した「スクールコンサート」の開催や、緊急時におけるメール配信による保護者への連絡体制の確立など、安全安心で明日も来たくなる学校づくりに努めてまいります。

なお、本年4月より開校することとなる「左沢小学校藤田の丘分校」及び「大江中学校藤田の丘分校」については、児童自立支援施設である朝日学園との緊密な連携により、円滑なる学校教育の導入を図ってまいります。また、閉校となる学校施設の利活用については、現在、町づくりという観点からの利活用の検討を行っているところでありますが、それぞれの学校の体育館については、町民の利用の現状や要望などを踏まえ、当面「社会体育施設」として位置づけながら町民利用に供してまいります。また、大江中学校寄宿舎については、これまで遠距離通学となる地区の生徒を対象として開設してまいりましたが、平成17年度を最後に寄宿舎としての利用はなされてきませんでした。寄宿舎の対象となる地区の生徒は現在も数名おりますが、道路環境の整備等もあり、現在スクールバス等による登下校での対応がなされていることから、今後、寄宿舎としての利用を取りやめることとして廃止することといたしました。平成25年度においては施設の耐震化工事を実施し、今後は研修施設として、新規就農者が研修を受ける場合やモンタナ大学生の招致事業が再開した場合の宿泊所としての利用など、施設の有効活用を図ってまいります。

次に社会教育についてでありますが、生涯学習の場として中心的役割を担っております大江町中央公民館は、昭和47年12月に建設されていることから耐震診断を行った結果、耐震安全性の指標であります「構造耐震指標(IS)」については、1階と2階全てにおいて耐震性能が不足している結果となっており、震度6~7程度の規模の地震に対するIS値の評価は「地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性がある。」との判定を受けたところであります。このことから、耐震補強工事或いは全面改築の両面から検討してまいりましたが、一部改修を含めた耐震補強工事の場合でも多額の経費が必要となることや、現在の中央公民館の機能面等を考えた場合に、今後とも生涯学習の拠点施設として時代の要請にふさわしいものであるかという事を鑑みた場合、全面改築をするという決断をいたしたところであり、平成25年度は公民館としての機能について町民のご意見を頂きながら、設計業者による提案方式により整備に向け検討を進めてまいります。

生涯学習を推進するにあたっては、町民一人ひとりが、それぞれのステージにおいて、生き生きと健康に暮らし、ふるさとである大江町をこよなく愛し誇りを持つことができる生涯学習の充実を図っていく必要があります。そのため、自らが企画し学習するシルバーカレッジの開設やパソコン教室等を開催するほか、山形県生涯学習文化財団との連携による「ふるさと学」の開設や女子力アップ講座など、各世代の身近な課題を学ぶ場や、交流を図る機会の提供に引き続き努めるとともに、新たに生涯を通じた学習意欲を支援するため、放送大学受講者に対する助成を行ってまいります。

また、放課後子ども教室の実施にあたって、小学4年生以上を対象とした「放課後ひろば」は、平成25年度より左沢小学校及び本郷東小学校の空き教室等を活用して実施するほか、中央公民館では「絵画教室」や「自然体験塾」など、様々な教室の開催に努めてまいります。

 芸術文化面については、教育文化振興基金を活用し、音楽会を大江町文化祭との共催により開催するほか、趣味のサークルの発表の場としての「あじさい手づくり工芸まつり」や文化祭、ひなまつりコンサートの開催などによりサークル活動等の育成支援に努めてまいります。

 文化財保護行政についてでありますが、「最上川の流通・往来及び左沢町場の景観」が文化財保護法に基づく重要文化的景観に県内で初めて選定を受ける見込みとなりました。これまで文化的な景観を創り育んできた先人に敬意を表するとともに、町の大きな財産として町民各位と行政など関係機関が一体となって、“守り、伝え、活かす”ことが今を生きる私たちの責務であると感じております。重要文化的景観の選定により、暮らしと生活文化が織り成す景観の認識が一層深まり、次代につながるまちづくりの推進に向けて大きな弾みとなっていくものと考えております。そうしたことから、町民の方々のより一層のご理解を得るために町内小中学生による文化的景観絵画コンクールの実施、ワークショップの開催など普及活動に努めるほか、今後どのような形で今ある景観を繫いでいくかという観点からの、大江町の文化的景観の重要な構成要素である建築物の調査を行います。

また、左沢楯山城跡保存整備事業では、引き続き散策路などの史跡公園の整備に向けた八幡座などの発掘調査を行うほか、楯山公園における整備のための実施設計等、並びに四阿周辺部での雨による浸蝕を食い止めるための防災工事を実施してまいります。

 次に体育振興につきましては、町民の誰もが、どこでも、いつでも、気軽にできるスポーツを通じた「健康づくり」や「仲間づくり」、「生きがいづくり」を目的とした総合型地域スポーツクラブ「O―STEP」も2年目を迎えます。現在会員数も200名を数え順調にスタートをしておりますが、平成25年度においてはクラブのこれからの足場を固めるスタートの年と位置付けながら、指導者の確保や会員拡大、気軽にできるスポーツ教室の実施など、今後とも生涯スポーツを楽しめる環境づくりを支援してまいります。また、毎年開催されています「舟唄健康マラソン」や「町民つなひき大会」など、体育協会主催事業への積極的な支援によりスポーツを通じたまちづくりを進めてまいります。

 

次に危機管理対策について申し上げます。

平成23年3月11日に発生した東日本大震災では巨大地震と大規模な津波、その後に発生した原子力発電所事故による放射能汚染等、甚大な被害をもたらし、2年が過ぎようとする現在においても多くの避難者が仮設住宅等で不自由な生活を強いられている一方で、必死の復興が続けられている状況があります。当時町内においても停電や燃料不足など大変な苦労があったことを忘れることなく、あらゆる災害に対応できる心構えと対策を引き続き進めていかなければなりません。

平成24年度においては、東日本大震災を教訓に大江町地域防災計画の一定の見直しを進めてきましたが、国では防災基本計画を、山形県は地域防災計画を適宜修正を行っていることから、国県の計画の修正事項を踏まえ、今後も大江町地域防災計画の見直しを行ってまいります。

災害や有事の際に、如何に正確な情報を瞬時にできるだけ広く町民に伝えることが、防災や減災に非常に有意義であることから、防災行政無線の整備を検討するとともに、国が進めるJアラートによる情報伝達をスムーズに行えるよう構築してまいります。

災害発生時における被害の防止または軽減を図るには、地域住民の自主的な防災活動が重要であり、広く町民のみなさんから防災の基本理念である「自らの身は自らで守る」という気運を高めていただく必要から、自主防災組織の組織化の醸成と育成を支援し、併せて防災意識の啓発に努め取り組んでまいります。

また、地域防災の中核的存在である消防団の団員数は減少傾向にあり、更には団員のサラリーマン化が年々増加している状況にあります。若者が入団しやすく、消防団員として活動しやすい環境を整えるため、消防団協力事業所制度の活用を図りながら、事業所の消防団活動に対する理解と協力を求めてまいります。

福島第一原子力発電所の事故による放射能対策につきましては、県と連携の上、左沢駅前親水公園をはじめとする空間放射線量の定点測定を引き続きおこなっていくほか、農産物や給食における放射性物質の検査結果を含め、正しい情報を公表し安全安心な生活を確保してまいります。

 

最後になりますが、政権交代後間もない状況の中、国の当初予算が審議されておりますが、この度の当初予算は、これまでにない時間的制約の中での編成作業にならざるを得ない事情もあり、一部当初予算に反映できなかった事業等もあるところであります。これらについては、今後補正予算として措置し補完してまいりたいと存じますので、あらかじめご理解くださるようお願い申し上げます。

 

 以上、平成25年度の町政運営に関する所信と主要施策の大要について申し上げましたが、町民の皆様、議員各位の町政に対する特段のご理解を心からお願い申し上げます。

なお、詳細については、議事の進行に従いましてご説明申し上げます。

 

 


翻訳