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【平成27年度】 
 本日開会の平成27年第1回町議会定例会に臨むにあたり、平成27年度の町政運営に関する所信と主要施策の大要を述べ、議員各位をはじめ、町民皆様のご理解とご協力をいただきたいと存じます。

 

昭和34年の誕生から数え大江町として56年の歳月を重ねながら、新しい年度をまもなく迎えます。歴史に残る2年前の豪雨災害の復旧も着々と進んでおり、お力を頂いております関係各位に心から御礼を申し上げます。

主要地方道大江西川線の工事も、月布川に架けられる二つの橋の橋脚が見えはじめました。全線開通には更に4つの橋が必要ではありますが、可能な限りの短い時間で念願が果たされる期待感が現実味を帯びています。町民一丸となった力の結集があったからこそと思う時、町民並びに関係者の方々に心より感謝申し上げます。中央公民館の建築に向けた事業も遅滞無く進行しており、「新中央公民館」に「新しい魂」をどう吹き込むか、建築と同時進行で「町民の、町民による、町民のための」運営システム等、町民各位の積極的な関わりが求められており、ご教示をお寄せいただきますようお願い申し上げます。

大都会から「大江町」を選択し、新しい生活に踏み切った多くの方には、その決断の高みに思いを寄せ、新しい隣人として県内唯一の重要文化的景観の地に住む誇りを共有しながら共々の末長い付き合いができるよう努めてまいります。保育園、幼稚園、小学校、中学校、高等学校……明るく爽やかな生活が送れるよう環境整備に進め、「ハードとソフト」の両面から「子育て・教育立町」を宣言できるような町を目指します。

 近年では想像できないほど、年度替わりの数ケ月間の世界と日本の世情の内外には、「利他と利己」の諸般に激しく迫る事案が多くありました。ささやかで、静かな、しっとりするような幸福の実感を「個々」では持ち得ながらも、「国構え」に、安定・安心・継続の基本原則の欠如が、時折のニュースの背景として看過できないほど累積していて、明るい展望に少なからず影を落としているのかもしれません。依然として「地方の経済」が上向いていない現況も指摘され、米作の先行き不安、災害列島を思わせる甚大な災害多発、テロの肥大化、山村高齢化の体力気力の減退による暮らしの困難さ、見えない原発の行方等、個人として、集団として、夢と希望の実現に踏み出す「決意」を生み出しにくい「慎重な時代」だと論じる識者に異論を呈する勇気を、国民は持ち得ていないようにも思われます。

国では「アベノミクス」による所得向上策や「地方創生」の4文字が提示され、山形県では林業振興の「森ノミクス」が計画され、林業家の実収入の増加等が、時流を読んで「その時々の政策」として打ち出されています。一時の、その場限りの、痛み止めの「その時々の政策」ではない、時代を貫く真の「暮らしの豊かさ」の「地方創生政策」だとする認識を共有したいものであります。予兆を読み、不可能要因を精査し、可能要因を吟味し、執行実現予定に優先順位をはめ込んだ「地方創生」の計画立案が求められています。予算の執行が、近未来社会に確実に実効することが求められ、個々人の責任ある関与、地域社会の社会資産と資源の有効活用、世代間相互教育、実に先人が説いた「流汗(りゅうかん)()(どう)」の関わりの新たな「町づくり」の共通認識・共通理解・共同実践の「地方創生」であります。「大江町は(つい)住処(すみか)」と決定する最小最大要因は何か。

あらためて回帰原点に時代を重ねる思いの共有の「地方創生」であります。生物が棲息しえない空間に、人間は生存の永遠性を担保できうるのか。大江町の広大な森の存在は、多様な生物が「棲む」ことを可能にしています。今や、棲息していないと思われた日本鹿、猪、しま蚊までもが……。「棲む」と「住む」を同義と捉えれば、朝日の山を背負う裾野の「水と森」は、正しく生命維持装置であり、日本国民を越えた世界的社会資産そのものではないか。「棲める場所」に「住んでいる」幸福実現は、ダイヤモンドの価値を越えていると発信したいものであります。「やじろべい兄妹」のように、少しの揺れが心地よいような「見事なバランス」のなかで、相互依存を思い、共生社会を目指して感謝の心忘れずに、一歩一歩確実に、足元固めた「地方創生」であります。賢い、鋭い、若い感性は、もう気づきはじめています。「棲む」と「住む」は同義だと。

 

平成27年度の町政運営にあたりましては、第9次大江町総合計画に基づく短期行動計画(平成26年度~平成29年度)に沿って、「ここに暮らす喜びをみんなが実感できる町」の実現に向け事業の推進を図ってまいります。特に、国が進める「まち・ひと・しごと創生総合戦略」と連携し、今大江町が抱えている人口減少対策や産業の活性化対策として、平成30年度を目標とする「大江町版総合戦略」の策定を進めながら、同時に平成27年度は地方創生を推進するための地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金を活用した事業を具体的に進め諸課題の解決に向け取り組んでいきます。

 

 次に、町の財政状況についてであります。

一般会計の地方債残高は、平成14年度末には85億円まで達しておりましたが、投資的事業や町債発行の抑制等により、平成26年度末には46億円程度まで縮小する見込みであります。これも町民の方々のご理解と議員各位のお力添えがあったからこそであり、この場をお借りして改めて感謝申し上げます。

 

平成25年度決算では、実質公債費比率や経常収支比率といった財政指標で比較した場合、県内35市町村の中で「概ね中上位」に位置するまでに改善したところではありますが、依然として類似団体間の比較では厳しい水準にあることに変わりはなく、脆弱な財政基盤の上に本町財政は成り立っていると言えます。また、介護保険特別会計においては、年々保険給付費が増加の一途を辿り、一般会計を圧迫する要因の一つとなっていることから、国の施策とともに今後の推移を注意深く見守っていく必要があります。さらに下水道事業、簡易水道事業及び農業集落排水事業においても施設の更新や維持管理費用が増大しており、一般会計からの繰出金なしでは経営が成り立たない状況が続いております。

 こうした情勢のもと、本町の財政運営を左右する地方交付税については、平成27年度の地方財政計画によると交付額ベースで0.8%の減額となっているほか、本町の場合は、算定において大きなウェイトを占める公債費が減少傾向にあり、国における地方交付税を取り巻く厳しい環境を踏まえると、今後の見通しはなお不透明な状況となっています。地方消費税交付金は消費税率引き上げによる増加要因があるものの、地方譲与税やその他の交付金などは徐々に減少しております。一方歳出面では、近年公債費が大幅に減少していることから、歳入一般財源の減少額を上回ってきましたが、こうした状況も長くは続かない見込みであること、さらには、高齢化社会の進展による社会保障関係経費の増加に加えて、基幹システムを始めとする各種委託料など、物件費等の増加が懸念されるところであります。

 

このような状況の中で、安定した財政運営に支障のないよう財政調整基金等の積立金残高を確保してまいりましたが、今年度は中央公民館改築事業への多額の取崩しを要することとなっております。国の経済対策により景気は回復基調と言われておりますが、本町のような地方においては未だ実感を伴わず、今後の地方交付税の動向を考慮した場合、先行きの不透明感はぬぐいきれないものがあることも事実であります。年々増加する行政需要、とりわけ社会資本整備事業の展開如何によっては大きな財源不足を招くことが予想されます。加えて、同時期に建設された公共施設等についても、経年劣化による大規模な修繕が見込まれます。このため、今後の町の財政運営にあたっては、国が掲げる地方創生のための事業を展開していくことによる財源確保とともに、これまで蓄えてきた財政調整基金や特定目的基金の有効な活用度合が増すものと考えております。今後とも、中長期を見据えた慎重かつ計画的な行財政運営を心がけるとともに、自主財源となる基金の充実、事務事業の見直しと更なる効率化を進め、今後とも住民の方の目線に立ち、できる限り後世に負担のないような財政運営による施策を展開していく必要があると考えております。

 

 こうした認識の下、平成27年度の町政運営にあたりましては、計画的かつ効率的な行財政運営を基本としながらも、町の活性化という観点から全体的なバランスを重視し、元気ある地域づくりに向けて優先度と集中度を見極め、きめ細かであたたかい町づくりを推進してまいります。

 議員各位には、日頃から町づくりに対してのご提言、ご意見を拝聴する中で、私ども行政と一定の緊張感を保ちつつ、町民が主役となる町政の一翼を担っていただいていることに感謝申し上げますとともに、意思の疎通を図りながら更なる信頼関係のもと、町政運営を進めてまいりたいと存じます。

 

 それでは、平成27年度の主要施策について申し上げます。

 

はじめに、まちづくり関係について申し上げます。

 まちづくりの基本は、そこに住む町民一人ひとりが「主役」となり、まちづくりに関わることであると考えています。そうした取り組みが地域あるいは町全体の活力につながっていきます。しかし、町の状況をみると、主役となる町民の人口が、少子高齢化の中で2040年には約5,800人まで減少するという予測もされております。人口減少に歯止めをかけ、将来にわたって活力あるまちづくりを進めるためには全町民の力を結集し施策を展開していく必要があります。

 こうした中、国では、日本の人口の現状を踏まえ、今後目指すべき将来の方向を提示する「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」及び今後の5か年の目標や方向性を示す「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を昨年12月に閣議決定をしました。「しごと」が「ひと」を呼び、「ひと」が「しごと」を呼び込むという好循環が「まち」に活力を取り戻すことにつながる戦略であります。

本町においても重要課題である少子高齢化や人口減少社会に対応していくため、今年2月に「大江町まち・ひと・しごと創生本部」を立ち上げ、平成27年度中に「大江町まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定する予定であり、この総合戦略に基づき、雇用の創出や若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえ、地域の活力や安全安心なまちづくりに努めてまいります。

 定住人口対策として、平成26年度から着手した藤田地区住宅団地は、新年度の早期に造成工事に着手し、秋には全21区画の分譲を開始すべく進めてまいります。価格は1区画あたり坪単価で5万円台とし、面積は平均80坪程度の小規模とすることで、若い世代が買い求めやすい団地としてまいります。また、結婚に向けた支援を行う婚活チューター制度を継続しておこない、結婚できる環境づくりを推進してまいります。

 近年、町外からの特に若い世代の移住希望者が増えており、これに伴って空き家の問い合わせも増加しています。このことから、「空き家バンク」の充実を図るとともに、空き家の適正な管理と活用の方策にかかる「大江町空家等対策計画(仮称)」の策定を進めるとともに、県空き家対策連絡調整会議と連携しながら総合的な空き家対策を行ってまいります。

町内各区のアイディアを活かした地域活動を支援していくための集落活性化支援交付金については、公民館の維持、伝統行事の保存・継承や共同作業経費等、活発な地域づくりに役立てていただきます。また、町民が主体となって取り組む公益的な活動や文化的なまちづくり活動を支援する「やる気→元気活動支援交付金」について、新たな取り組みへの支援は平成27年度が最終となる見込です。

町職員が地域活動に参加する中で、地域の課題や魅力を地区と一緒に探っていく「地域の魅力見つけ隊」を継続するとともに、これまで七軒地区を中心に活動してきた地域おこし協力隊について、七軒地区を2名に増員するほか、新たに本郷地区に1名を配置し、地域活性化のための取り組みを積極的に支援します。

 ふるさとまちづくり寄付、いわゆる「ふるさと納税」については、町内の特産品を特典として贈答する取り組みを始めています。平成27年4月からはインターネットでの寄付申出が可能となりますが、町の特産品を中心とした特典制度の充実を図るなど、町内への経済波及につながるよう積極的に取り組んでまいります。

 景観形成については、「大江町景観づくり基金」を創設し、重要文化的景観の取り組みと連携した優良な景観形成を図るため、安定的な財源確保に努めてまいります。これまで実施してきた景観に配慮した色彩への屋根の塗り替えや、板塀の設置等に対する補助については、より効果が向上するよう条件等の見直しを実施します。

 町内には様々な遊休施設がありますが、旧七軒西小学校を改修した「大江町山里交流館」は、新年度より愛称を「やまさぁーべ」として運営が始まります。管理運営については、七軒地区の有志の方々で組織された「さわらび会」が指定管理者として運営を行うこととしており、地域の活性化、地域の雇用拡大が期待されるところです。また、旧きらやか銀行の活用については、耐震補強が必要である状況を踏まえた上で、中心市街地の活性化について町民の方々の意見交換の機会を設けるとともに、大学との連携等を図りながら調査検討を進めてまいります。

環境エネルギー分野については、本町の約8割が森林であり、この森林資源を木質バイオマスエネルギーとして活用していくことは、森林環境の保全のみならず地域経済の活性化につながるものであることから、木質バイオマスエネルギーを活用した地域熱供給の可能性について調査を進めてまいります。


 まちづくり関係の最後に、懸案となっておりました駅前公有地の活用について申し上げます。

これまでの町民アンケート結果や左沢駅前町民検討会議の検討結果等を参考としながら、基本的な活用と整備のあり方を検討してまいりました。その結果、子育て世代や高齢者など様々な世代が共生できる居住スペースをメインとし、交通弱者等に対応する小規模商業施設やイベント等に対応するための駐車場を併せ持つ施設として中長期的な整備計画を策定し進めてまいります。

 

次に農業の振興についてであります。

 本町では、農業者の減少と米価下落等を背景として、耕作放棄地の増加に拍車がかかることが懸念され喫緊の課題となっています。これらについては農地中間管理事業の積極的な活用による農地集積や青年就農給付金を活用した新規就農者や後継者の確保と、就農研修生受入協議会「OSINの会」活動への支援を引き続き実施してまいります。また、Iターン者等の新規就農を支援するため、大江町型住宅を基本とした新規就農者支援住宅の建設や生活支援、農機具バンク等、新規に就農者として定住しやすい環境整備も引き続き行い、農業振興と人口定住化の両面から取組んでまいります。

地域の担い手となる農業経営体に対する農機具購入支援や高齢化する農業者が安全に現役として営農していただくための農機具等の購入について引き続き支援してまいります。また、近年増加している有害鳥獣による農作物被害を防止するため、鳥獣被害防止対策協議会の活動に対し支援するとともに、実行部隊である鳥獣被害対策実施隊の活動の充実を図ってまいります。

 

本町の農作物については、恵まれた気候風土と高度な生産技術により、高品質で美味しい果樹を始めとした農産物を生産しております。特に近年力を入れているスモモについては、JAさがえ西村山において昨年の生産量が東北一となり、味、品質、単価、収穫期間の長さ等において、日本一の里づくりを目指すとともに、生産者、JA等と連携し一層の生産量の増加を図るため引き続き支援を行ってまいります。また、リンゴの奨励品種への切り替え支援、くろべえナスの産地づくりとして販売促進、流通対策に対する支援を引き続き行い、生産者の所得向上を目指してまいります。

 水田農業については、昨年の米価下落により経営環境が益々厳しさを増しております。適正な生産調整の実施等、食糧自給率の向上、農業の多面的機能の維持を図るため経営所得安定対策を引き続き行ってまいります。また、6次産業化や農商工連携により農業所得の向上を図るため、経営体の組織化や加工品の生産・販売等について検討してまいります。第4期対策初年度となる中山間地域等直接支払制度は、30の集落協定により実施予定であり、生産条件不利地域の農業生産活動や生活環境の整備等、農地の持つ多面的機能の維持・管理を一層図るとともに、中山間地の自立的継続的な発展に寄与してまいります。また、稲作経営面積の拡大を図る経営体の育成として、籾乾燥機購入の支援により処理量の増大に伴う仕事量の軽減を図ってまいります。

 

農業生産基盤については、今後の営農の在り方やそれに伴う農地の集約化、大規模化に対応した圃場の大区画化、水田畑地化等、新たな農地利用について検討を進めてまいります。農業用水については、根幹的な土地改良施設である幹線用水路やため池等の老朽化に伴い、用水供給への不安と災害発生の恐れがあることから、平成25年度から県営農村地域防災減災事業の採択に向け調査計画を進めてまいりましが、大江中部地区を第1期地区として平成27年度事業採択を受け進めてまいります。また、大江三郷地区を第2期地区として、平成28年度以降の採択に向け引き続き調査計画を進めてまいります。更に、今年度より取組みを開始した多面的機能支払を活用し、農地の維持、資源向上活動や多面的機能の増進を図るための取組を8地区において引き続き実施し、これまで整備した農道や用排水路の機能保全や農村公園等の環境保全についても大江町土地改良区等と連携のもとに行ってまいります。

 

次に、林業関係であります。

木材価格が低迷し林家の高齢化や離村等も相まって,手入れもされず放置された森林が急増しており、森林の保全が重要な課題となっています。このため、林家の所得向上と関連産業の振興を図る観点から、藤田住宅団地分譲を好機ととらえ大江町型住宅の販売活動を粘り強く進めるとともに、町産材の住宅用材としての利用拡大を図ってまいります。更に、住宅用材としての天然乾燥材の生産と貯木を林家、林業事業体、製材所が協力して行う仕組みづくりについて検討し生産体制を確立してまいります。また、町単独事業により施業の集約化や搬出間伐の推進を引き続き図ることと合わせ、新たに薪の生産や貯木についても体制を整備してまいります。

 

生産基盤となる林道については、大瀬川左岸線起点部橋梁の重量制限による通行規制の解消を図るため、代替え路線の開設について検討するとともに、他の既存の林道については機能が十分発揮されるよう維持管理に努めてまいります。

ナラ枯れや松くい虫の駆除や予防についても保全区域を中心として実施する他、発生状況の調査を継続して実施し今後の対策について検討してまいります。

 県による地すべり災害復旧事業では、中の畑地区と御館山地区について引き続き復旧治山事業として推進を図るとともに、予防治山事業では、林道長畑線上部の沢沿いの土砂流出による下流の民家への被害を予防するため、柳川長畑線治山事業とし工事着手予定であります。

 

平成26年度から準備を進めてきました全国山菜サミットは、5月24日から25日の日程で開催し、山菜栽培技術の向上や新たな山菜料理、山菜の魅力等について普及啓発を図り、農林業と商業、観光業等を有機的に結び付け豊富な森林資源の新ビジネス創出と地元産業活性化の推進に結びつけてまいります。

 

地籍調査は、国土の開発及び保全並びにその利用の高度化など、土地に関する総合的な利用計画に資するものであり、固定資産税の課税の適正化・公正化は基より地すべりや土砂崩れ等の災害復旧の迅速化、官民境界確認事務の効率化が図られるものです。平成26年度末の進捗率は91.1%で、残すところ9.7k㎡となりました。今年度は、朝日町との行政界付近の大字勝生、大字小清、大字沢口の3.4k㎡を現地調査します。現地は、林地で急峻な山間地であるとともに、土地所有者の大半は町外転出者で、高齢化や世代交代により、境界を認識している土地所有者が少なくなってきております。また、調査事業の費用は多額になることから、国が50%、県25%の補助事業により地籍調査の早期完了を目指し実施してまいります。

 

次に、商工労働についてであります。

先月9日に発表された山形県経済動向月例報告によりますと、「本県経済は、消費税率引上げの影響がみられるものの、持ち直している」とされ、なかでも雇用情勢については「改善が続いている」と良い判断が示されています。本町においても、これら経済指標の改善傾向を実感することができるよう、産業の活性化と雇用対策を積極的に推し進めていかなければと認識をしております。

まず、雇用に関しては、企業が町民を正社員として新たに雇用する場合や、有期雇用から正社員に転換した場合に助成金を交付する制度を継続し、雇用の安定化に引き続き努めてまいります。

工業に関しては、国が昨年12月に策定した「まち・ひと・しごと総合戦略」の中で、地方への新しいひとの流れをつくるための施策として、企業の地方拠点強化を打ち出しており、企業の地方への移転が促進されるのではないかと期待しているところです。こうしたことを受け、企業誘致を行う際の受け皿となる新たな工業団地の整備について具体的な検討を行ってまいります。

商業に関しては、これまで地域産業創造事業として取り組んできた創業支援という枠組みに加え、新たに新商品開発や複数事業者による連携共同の取組みも支援対象とすることとし、事業を拡充してまいります。拡充した当該事業の活用により、中心商店街の活性化や、6次産業化の推進が図られるよう、意欲ある事業者を支援してまいります。

町の新たな特産品化を目指し取り組んできた大江町産やまがた地鶏については、27年度は町内で3,000羽強の飼育が計画されております。これまでの2か月に一回から、今後は毎月の出荷が可能になると見込まれており、販路拡大により一層力を入れていく必要があります。フレッシュでの提供やせせり等の希少部位の提供等、これまで要望が多かったにも関わらず応えることができなかったことを実現させることが将来に向けた販路拡大の大きな鍵になると考えており、こうした課題を解決する方策として、やまがた地鶏に特化した自前の食鳥処理施設を県の支援を受けて町内に整備してまいります。

 

次に観光の振興についてであります。

 観光は総合産業と言われるように、農業・商工業・運輸・通信業など多くの分野に対し波及効果を与えることから、地域経済にとって重要視されている産業基盤の一つであります。更に、町民個々人においても住み慣れた地域が観光地として確立することで、町内の自然・文化・歴史などの魅力を再発見することにより自信と誇りを持ち、魅力ある町づくりにつながっていくという好循環を生み出す役割をも担っているものであります。「水郷大江夏まつり大会」をはじめとして、「秋まつり」や「ひなまつり」など年間を通して数多くのイベントを、観光物産協会など町内関係団体と連携しながら推進し、本町への誘客拡大と観光産業の活性化へとつなげてまいります。

本町の観光における今後の課題は、単に既存の各種イベントの企画運営だけではなく、新たな魅力あるツアーを創出して誘客を図り、町内経済の活性化に結び付けられることが最重要課題であります。県内で初めて国の選定を受けた「重要文化的景観のまち」であり、大江町独自の特色を活かしながらJR東日本や仙台圏の旅行会社と連携し、左沢のまち歩き観光や農業体験などを組み合わせた新たなツアーを提供して、本町ならではの着地型観光を積極的に推進してまいります。

近年の観光に対するニーズは多岐にわたっており、複数の観光地を結ぶ広域的な観光の取り組みが必要になっていることから、大江町単独のツアーに限らず、県観光物産協会や村山地域の市町で組織しているやまがた広域観光協議会、白鷹・朝日・大江広域観光推進協議会の枠組みに加え、西村山管内市町で設立した「山形どまんなか探訪プロジェクト」などの広域観光を推進することにより、近隣市町と切磋琢磨しながら魅力あるツアーを企画提案し新たな観光の展開を目指していきます。

 

次に、道路交通網の整備、住宅施策、生活排水処理対策、水道関係について申し上げます。

道路、橋梁などの交通網は、産業の振興や活力ある豊かな地域社会等を形成し、町民の生活を支えるうえでも、欠かすことのできない社会資本であります。

 本町を東西に貫く幹線道路の主要地方道大江西川線は、貫見~沢口間について事業が開始され、平成26年度には、貫見側から2橋の橋梁下部工が着工されました。平成27年度には引き続き橋梁上部工が予定されております。平成25年3月に設立された「大江・西川両町道路整備促進期成同盟会」を母体とし、早期完成に向け国及び県当局に対し更なる要望に努めてまいります。

 

左沢高等学校から小見方面に至る町道藤田堂屋敷線については、今後のまちづくりを進めるうえにおいて重要な路線と位置付けております。平成27年度には町道西原藤田山線までの第1工区、延長420mについて完成できる予定となっており、町道左沢小見線までの第2工区につきましても並行して用地買収と物件補償を進めてまいります。また、町道葛沢カウカ原線、野口沢連絡線など生活関連道路の整備改良を実施するほか、舗装が傷み通行に支障が生じている路線については、順次補修工事を実施する等、安全な通行を確保するため町道の維持管理に万全を期すとともに、冬期除排雪についても充実を図ってまいります。更には、橋梁の維持修繕についても国の補助事業を積極的に活用し、橋梁の長寿命化修繕計画に基づき大江大橋の橋梁塗装塗替え工事を実施するほか、道路標識や道路照明灯などの総点検を行い交通安全施設修繕計画を策定し、年次計画を以って修繕工事を実施し、併せて照明灯のLED化を進めます。

 

次に、住宅施策についてでありますが、町営西原住宅F棟が完成し、町営住宅は34世帯、特定公共賃貸住宅は28世帯で合せて62世帯となりました。若者の定住促進、高齢者等の居住の安定を図るため、今後も住宅建設について検討してまいります。また、住環境整備事業として、木造住宅の耐震化を促進するための「耐震診断士派遣事業」に取り組むほか、雪下ろし作業の軽減に資するための「雪から家をまもる事業」、町内産西山杉の需要を拡大するための「西山杉材利用促進事業」並びに、住環境の整備と併せ、町内経済の活性化を図ることを目的に町内事業者が施工する住宅の新築、増改築に補助する「住宅建築奨励事業」を継続してまいります。

 

続きまして、平成25年7月の豪雨災害による公共土木施設災害復旧についてでありますが、雪崩災害の「おおくらさわ橋」を含め全63箇所に及ぶ被災箇所については残る18箇所全ての復旧を終えるよう早期発注に努めてまいります。また、西川町の小山地区につながる町道中の畑線の地すべり災害につきましても、昨年12月に国の災害査定を受け、今年中に復旧する計画であります。県の災害復旧事業につきましては、月布川流域において特に被害が大きかった荻野地区、顔好・久保地区と貫見地区において、災害防止対策事業として河川改良を含め早期に復旧されるよう要望しております。

 

次に、生活排水処理対策についてでありますが、本町の排水処理対策は、公共下水道事業、農業集落排水事業及び合併処理浄化槽設置事業を組み合わせて、快適な生活環境づくりと水質保全を図るため、生活排水処理施設の整備を進めてまいりました。公共下水道事業の整備状況については、平成26年度末で公共ますの設置数が1,605個、接続数が1,113個となり、接続率は69.3%となる見込みであります。平成27年度につきましては、藤田住宅団地造成に併せ管渠整備を実施してまいります。また、平成27年度に県が策定を予定している(仮称)山形県生活排水処理施設整備基本構想と併せ、大江町公共下水道事業計画の変更を行い下水道処理区域を見直すほか、大江町浄化センタ-長寿命化計画に基づき好気槽ろ床等の更新工事を実施してまいります。

農業集落排水事業については、深沢・伏熊地区が平成26年度末で、対象戸数155戸に対して、接続戸数は123戸で接続率は79.4%となり、楢山地区の全戸加入24戸と合せると、農業集落排水事業全体の接続率は82.1%となっております。今後とも地元の施設管理組合と一体的に適切な維持管理に努めてまいります。

平成5年度より進めてきた合併処理浄化槽設置事業については、これまで603基を補助対象事業として整備してまいりました。昨年度、公共下水道区域の一部を合併処理浄化槽処理区域に変更し、補助金の増額を含めた補助要綱の改正を行いましたが、過疎化・少子高齢化の進行、経済的不安等の厳しい社会情勢から設置基数が伸びず、まだまだ普及が進んでいるとは言えません。今後とも、公共水域の水質保全及び公衆衛生の向上に向け、広く加入の推進に努めてまいります。

 

次に、水道事業についてであります。

平成25年7月の豪雨による村山広域水道の大規模な断水は、水道が日常生活に欠くことのできない生活基盤の一つであることを再認識させられました。県企業局では、平成27年度に西川浄水場内の沈殿池に「中間取出し装置」を設置し、ろ過設備への負荷を軽減させるほか、受水市町間の受水量調整等ソフト対策と併せ、7.18豪雨規模の大雨では断水を回避できるとしております。

本町につきましては、今後とも村山広域水道からの受水を主体としなければなりませんが、切留、柳川地区の自己水源の有効活用を図るとともに、有事の際に相互に融通できるよう区域の拡張に取り組んでまいります。平成27年度は三合田地内の配水管増口径工事を実施するほか、平成26年度の繰越事業により、柳川浄水場に豪雨時にも取水を可能とするための原水貯留池を築造してまいります。また、安全で安心な水道水を安定的にしかも安価に供給できるよう水道施設の維持管理・更新に取り組んでまいりましたが、平成27年度も引き続き、配水管の耐震化を図りながら、老朽管の更新事業を実施するとともに、地震等による災害に備えるため長畑配水池の耐震工事を実施してまいります。

用地区簡易水道では、クリプトスポリジウム対策として紫外線処理装置設置工事を行い安全、安心の確保に努めてまいります。

 

次に福祉、子育て、健康、医療について申し上げます。

 本町の高齢化率は33.4%であり、およそ3人に1人が高齢者となっています。あわせてひとり暮らし高齢者、高齢者夫婦の世帯が増加しています。こうした状況を踏まえ、ひとり暮らし高齢者の緊急時の連絡手段を確保する緊急通報体制整備事業や高齢者の雪下ろし支援を継続してまいります。また、高齢者等訪問事業とあわせ、地域の方々からのご協力を得ながら見守りをすすめてまいります。更に、地域福祉の重要な担い手である大江町社会福祉協議会、民生児童委員協議会などの関係団体の活動充実のため支援を継続してまいります。

 障害の有無に関わらず、相互に人格と個性を尊重し合いながら日常生活・社会活動に参加できるように、必要な自立支援、地域生活支援サービスの提供に努めてまいります。また、本年、旧三郷小学校に開校する楯岡特別支援学校大江校を含め、通学支援事業を継続してまいります。

 介護保険制度の要介護(要支援)認定者が増える状況にあり介護給付費も増加の一途をたどっています。利用者のニーズに応えられる介護サービスの提供とともに、より一層介護予防を充実させながら、健全な事業の運営に努めてまいります。また、介護保険施設の待機者緩和や認知症高齢者の増加に対応するため、新規の地域密着型サービス施設の整備を推進していきます。

 高齢者が、住み慣れた地域で介護や医療、生活支援など必要なサービスを受けながら、生き生きとした生活を送ることができる「地域包括ケアシステム」の構築に向け、関係機関・団体と連携してまいります。

 

次に子育て関係についてでありますが、本年4月から「子ども・子育て支援新制度」が施行されます。『子供はまちの宝物』を理念とし、妊娠・出産期からの切れ目のない支援を行ってまいります。近年、低年齢からの保育希望が高まっており、民間事業者と連携しながら対応していくほか、これまでの延長保育、一時預かりなどに加え、新たに子育て短期支援事業を実施し、夜間の預かりなど多様なニーズに応えてまいります。また、現行の「いきいき子育て支援事業」の支援内容を拡充し、3人目以降のお子さんが幼稚園や保育所に入所した場合の保育料を実質無料となるよう子育て世帯の経済的負担をさらに軽減してまいります。少子化が進む中、定員割れが続く町立保育園については、施設の統合は避けられない課題であり、統合に向けて準備をすすめてまいります。また、民間立保育園の施設整備を支援してまいります。更に、放課後児童クラブの利用ニーズが高まっていることから新たに本郷東小学校区に施設整備を行うための作業を始めてまいります。

 

次に健康づくりについて申し上げます。豊かな生活を維持・継続していくためには「健康」が大切です。乳幼児から高齢者まで、すべての住民が健康で豊かな暮らしを送ることができるようライフステージに応じた健康推進の施策を実施してまいります。母子保健においては、乳幼児健診や育児相談を充実し、各種予防接種については、子どもから高齢者までの定期接種に加え、子どもインフルエンザなど任意接種にも費用の助成を継続してまいります。疾病の早期発見・早期治療のため各種健康診査を実施するとともに、受診勧奨の取組みを強化してまいります。また、健康教室・健康相談、生活習慣病予防等の啓発を通じ「自分の健康は自分で守る」という意識づくりをすすめてまいります。

 

福祉医療は、医療保険、公費負担医療の適用後に負担しなければならない医療費の自己負担分を扶助する制度です。山形県医療給付制度に則って子育て支援や重度心身障害(児)者、ひとり親家庭等の医療費の自己負担分をこれまでと同様に県と町が2分の1ずつ助成します。子どもを産み育てやすい環境の整備と子どもたちのすこやかな育成を支援するため、山形県医療給付制度の対象とならない小学4年生から中学3年生までの外来にかかる医療費の自己負担分を大江町が助成し、中学3年生までの医療費の無料化を継続していきます。

 

国民健康保険は、高度医療の進展に伴い医療費が上昇傾向にあることから、被保険者の皆さんからご理解をいただき、平成24年度に国民健康保険税率の引き上げ改定をしました。その後、被保険者数の減少に加え、所得額の影響により国民健康保険税の税収は減少してきておりますが、医療費が落ち着いていることから、給付基金への積み立てができるなど、比較的安定した事業運営を遂行しているところであります。今年度から保険財政共同安定化事業の対象となる医療費が全ての医療費に拡大されます。今後も、国保税及び国県交付金等の確保に努めるほか、被保険者資格適用の適正化、健康増進・生活習慣病予防等に関する啓発や各種保健事業を展開し、被保険者の健康づくりと高額な医療費が発生した場合にも耐えられる国保財政の健全な運営に努めてまいります。

平成30年4月に市町村国民健康保険の広域化、いわゆる国民健康保険の運営を市町村から都道府県に移す方針が掲げられました。広域化後の具体的な役割などは、今のところ不透明でありますが、国保の財政責任運営を県に移行するというもので、市町村国保が担う業務は、急激に変わることはないようであります。被保険者の皆さんが健康で文化的な生活ができるように今後も広域化に向けた動向を注視していきます。

 

後期高齢者医療は、原則75歳以上の高齢者を対象とした後期高齢者医療制度により、財政運営は後期高齢者医療広域連合が行い、保険料の徴収や各種申請の受付等の窓口業務は、住民情報を保有し、地域住民に接している市町村が担うことになっております。被保険者の方が安心して医療を受けられるよう広域連合と連携しながら、市町村が担当する事務を実施してまいります。

 

 次に教育の振興についてであります。

現在の大江町教育振興計画は、平成26年度で終了することから、新たに、平成27年度から平成31年度までの5か年計画として「第2次大江町教育振興計画」を策定いたしました。

計画の基本理念は、これまでの「共に学び合い高め合い生かし合う心豊かな人づくり」を継続することとし、基本目標に「時代を生き抜く力を創る共生教育の推進」「生きがいと活力を創る生涯学習の推進」「うるおいと誇りを創る芸術文化と文化財保護の推進」「健康と元気を創る生涯スポーツの推進」の4項目を掲げ、各般の施策を展開してまいります。

 

学校教育の振興では、重要文化的景観の選定を契機として、地域の良さや歴史を知る「ふるさと教育」をより一層充実したものとするため、地域学習を更に展開していくほか、大江町学校教育センターの活動内容にも地域学習の視点を取り入れ、児童生徒だけでなく教職員が地域理解を深め、ふるさとを愛し、ふるさとを思う児童生徒の育成に努めてまいります。また、学校生活や学習活動の中できめ細やかな対応が必要な児童生徒の支援を行うための、学習生活指導補助員や、小学校の理科教育の強化を図るための観察実験サポーターの配置を継続するほか、感性豊かな児童生徒を育成するため、教育文化振興基金を活用した「スクールコンサート」を引き続き開催してまいります。

国際理解教育の推進としては、引き続き外国語指導助手(ALT)の活動を中心に展開することとし、いきた英語教育・外国文化への理解を深める授業となるよう進めていきます。また、2年目となります中学生海外派遣事業では、子どもが大人へと成長していく過程において、自ら進んで異文化と交流し、または外国語の学習に取り組み続けていくきっかけとなることを目指し、事前事後研修の充実に加え、渡航中の活動がより現地の人と深く交流できるものとなるよう努めます。更に、渡航を経験する派遣生徒だけでなく、広く本町の子どもたちに異文化理解の機会を確保し、未来の国際社会に自分らしく生きる力を養うことを目的に外国人招致事業を実施いたします。

スクールバスの運行につきましては、遠距離通学児童生徒の登下校について、安全を期するとともに、自然災害等を始めとする緊急時に柔軟かつ的確な運行が確保できる体制の強化に努めて参ります。そのため現在の住民との混乗型スクールバスの体制について、地域公共交通としての町営バス事業と児童生徒のためのスクールバス事業の今後のあり方を検討し、双方が利用しやすい体制としていきます。

学校施設の整備としては、左沢小学校と本郷東小学校にエアコンの設置を行うとともに、非常時電源確保対策として、防災拠点再生可能エネルギー導入促進事業を活用し避難所として太陽光発電蓄電設備整備工事を実施します。昭和51年に建設した武道館は、耐震診断を行った結果、崩壊する危険性があると判定されたことから、耐震化工事を実施します。

 山形県立左沢高等学校は、県立高校再編の動きの中、高等教育の機会はもとより、街のにぎわい、若者のボランティア力、公共交通機関の活用等、大江町の活性化にとってなくてはならない学校であります。これまで3町による「左沢高等学校を支援する会」で支援を行ってきましたが、地元である大江町独自の支援として、JR左沢線で通学する左沢高校生に対する支援を行い、生徒数確保の支援と合わせJR左沢線利用促進に取り組んで参ります。

 

次に社会教育についてでありますが、大江町中央公民館は、長く町民に親しまれる生涯学習の拠点施設として、また、図書館機能を併せ持つ施設として、平成26年度に行った実施設計に基づき、平成2728年度の2か年度の工事で完成を目指します。3月に建築確認の申請手続きを進め、平成27年度早期に発注を行い、平成28年度のできるだけ早い段階での完成を目指してまいります。今年度は、中央公民館の解体に伴い、生涯学習の場としては東地区公民館を中心とする活動となりますが、生涯学習の充実を図るべく、おらだのまち探訪、女子力アップ講座、シルバーカレッジ、趣味の教室など、各世代の身近な課題を学ぶ場や、交流を図る機会の提供に引き続き努めるとともに、生涯を通じた学習意欲を支援するため、放送大学受講者に対する助成を引き続き行ってまいります。芸術文化面については、趣味のサークルの発表の場としての「あじさい手づくり工芸まつり」や文化祭、ひなまつりコンサートを開催するとともに、その取り組みを通してサークル活動等の育成支援に努めてまいります。

 文化財保護についてでありますが、「最上川の流通・往来及び左沢町場の景観」が重要文化的景観として県内で初めて国選定を受け、これまで文化的な景観を創り育んできた先人に敬意を表するとともに、町の大きな財産として町民各位と行政など関係機関が一体となって、“守り、伝え、活かす”ことが今を生きる私たちの責務であると感じております。そうしたことから、町民の方々のより一層のご理解を得るために町内小中学生による文化的景観絵画コンクールの実施、ワークショップの開催など普及活動に努めていきます。また、平成26年度に策定した文化的景観整備計画に基づき、重要な構成要素である清野家の改修のための実施設計などに着手してまいります。また、左沢楯山城跡保存整備事業では、災害復旧工事も最終年度を迎え、楯山公園部分の舗装や張芝工事等を実施するとともに、懸案となっておりました駐車場の整備については、史跡内に駐車場を設けることができないことから、楯山公園内には障害者用の駐車場1台を整備し、一般の駐車場は、国道458号から楯山公園入口付近に、収容台数11台の駐車場を整備します。

 

 次に体育振興につきましては、総合型地域スポーツクラブ「O―STEP」も4年目を迎えます。発足当初に比べ認知度は上昇していますがまだ十分とは言えません。平成27年度は既存クラブ員の定着を図ると共に、引き続き新規会員の獲得へ向けたPRに努めますとともに、更なるクラブの発展を目指し、会員交流会の実施や気軽に参加できるスポーツ教室の開催など、今後とも生涯スポーツを楽しめる環境づくりを支援してまいります。また、「町民ソフトボール大会」や「舟唄健康マラソン」など、体育協会主催事業への積極的な支援によりスポーツを通じたまちづくりを進めてまいります。

 

次に危機管理対策について申し上げます。

2年連続となる豪雨による災害に見舞われましたが、幸いにして人的被害は無かったものの、住宅や農地等に大きな爪痕を残し、町民生活に大きな支障をきたした経験は、あらためて災害の恐ろしさを再認識させられるものでした。

全国的にみても、広島で起きた大規模な土砂災害や大型台風などによる浸水被害など、過去に例をみない頻度で大災害が立て続けに発生しており、数年前までは災害の少ないと言われてきた本町においても、危機管理体制の強化が改めて重要であるとの認識から、引き続き防災・減災対策を推進してまいります。その中でも最優先に取り組むべき課題として防災行政無線の早期完成が挙げられます。災害が発生した際、全町民に正確な情報を迅速に伝達する手段の確立が重要であることから、平成26年度に取りまとめました基本的な方針をもとに、平成28年度の完成に向け実施設計を行ってまいります。

また、防災・減災の要となる「共助」の精神に基づく自主防災組織は、安全安心な町づくりを推進していくうえで特に重要と認識しており、地域における自主防災組織の育成と活動支援をより一層強化するとともに、「自らの身は自分で守る」という防災意識の醸成を促すための啓発に努めてまいります。

 地域の安全安心のため、昼夜を問わず活動をしていただいている消防団について、若い世代が入団しやすく活動しやすい環境を整え、地域と連携し団員の確保を図っていくほか、災害現場等での団員の安全を確保するための装備や消防設備の充実を図り、消防力の強化を図ってまいります。

 防犯及び交通安全対策につきましては、これまで以上に防犯協会や交通安全関係団体と連携協力しながら地域の安全安心のための活動を展開してまいります。その中でも、地域で維持管理する約1,000基の防犯灯について環境に配慮した省エネタイプのLEDに更新するための支援を平成26年度に引き続き行い、平成27年度をもって本町の防犯灯全てをLEDに更新することで、地域防犯力の向上と環境負荷の軽減を図ってまいります。交通安全対策につきましても、町民の交通安全に対する意識高揚を図るため、交通安全町民大会や街頭指導等を行っていくほか、交通安全施設の設置について関係機関に対し引き続き働きかけていきます。

 

以上、平成27年度の町政運営に関する所信と主要施策の大要について申し上げましたが、町民の皆様、議員各位の町政に対する特段のご理解を心からお願い申し上げます。

 


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