一年の豊作を願って。「小正月行事」に参加しました
みなさんこんにちは。
大江町の地域おこし協力隊の屋宜(やぎ)です。
山形に来て、お正月の少しあとの1月15日に「小正月(こしょうがつ)」があることを知った私。
「小正月」とは正月を締めくくる行事のことで、1月15日前後に各地区で「おさいとう」や「雪中田植え」がおこなわれます。
今回は大江町歴史民俗資料館での「雪中田植え」を見学し、青苧復活夢見隊の方がつくる「小正月料理」をいただきました!
今年(2023~2024年)の冬は暖冬だと聞いており、この日も朝起きると快晴。もちろん雪は積もっておらず「本当に雪中田植えは行われるのかしら…」と思って行ってみると、会場にはしっかり雪が。田の沢地区(町内でも特に雪が深い場所)からダンプカー3台を使用して運んできたそうです。
「雪中田植え」とは、水田に見立てた雪棚に稲わらや豆がらで作った束を苗に見立てて植え、その年の豊作を祈願する、かつては農村部で続けられていた小正月の伝統行事のこと。
菅笠(すげがさ)やみのに身を包んだ中高生たちが、田植え(の所作)をおこなっていきます。
「雪中田植え」がさかんだった時代はこのような風景が日常だったのでしょうか。
お次は「小正月料理」をいただきに、歴史民俗資料館の中へ。
山形では、ミズキの木にお団子を刺した「団子木」を飾るのが小正月の定番。火事にならないことや運が上昇すること、子どもが早く育つことなどの願いが込められているそう。
「団子木」のおだんごは本物のおもち!飾りも可愛らしく、華やかな気分になります。
こちらが「小正月料理」。
青苧もちの入ったお雑煮や、大きな田楽豆腐や青苧の茎煮などが並びます。
「なんば」と呼ばれる味付けのおもち(一番下の真ん中のうつわ)をはじめていただいたのですが、みたらしベースのたれに「辛なんば」の風味をほんのり感じ、お酒と一緒にいただくのも良さそう。
また、赤こごみのおひたしをいただいて、春が待ち遠しくなりました。
(赤こごみは町内ではだいたい4月半ばくらいから収穫できます!)
テーブルが一緒だった方々の中には、町外から訪れた方も。
みなさん写真を撮ったりおしゃべりに花を咲かせながら、ごちそうを楽しんでいました。
今年も季節ごとの行事や楽しみをお伝えしていきますので、よろしくお願いします!
おまけ:資料館の囲炉裏。ながめているだけで心が和みます♪
写真と文:屋宜美奈子(地域おこし協力隊)